JRA札幌記念「事件」に現地ザワつく……「終わったはず」古豪サウンズオブアース「復活」の大激走に驚きの声
「直前の動きは復調を感じさせるものでしたが、正直、ここまでやれるとは思っていませんでした……一昨年のジャパンC以来惨敗続きでしたし、今年でもう7歳。昨年の札幌記念で4番人気だった馬が、今年は13番人気ですから『もう終わった』と思っていた人も多かったと思います。サウンズオブアースは、昨年の札幌記念でも4着と隠れた洋芝巧者ですね。
ゴール前で接戦を演じたサングレーザー、マカヒキ、モズカッチャンの3頭は、この秋にも新たなG1の勲章を手にしてもおかしくない存在。そこに食い下がった意味は、非常に大きいと思いますね。古豪健在、秋に向けて楽しみな存在が出てきました」(競馬記者)
また健在ぶりを発揮した老兵と共に高く評価されたのが、鞍上の藤岡佑介だ。
「一瞬、勝てるかと思ったけどね……体調が戻ればやれることは証明できた」
レース後、13番人気を激走に導いた藤岡騎手だったが、むしろ悔しそうにそう振り返った。それは、かつてキタサンブラックやゴールドシップと激戦を繰り広げてきた歴戦の猛者に対する信頼の表れなのかもしれない。「惜しい競馬はいらないから正直、勝ちたかった」というのは父・藤岡健一調教師らサウンズオブアース陣営の思いそのものだろう。
「今年のNHKマイルCで初のG1制覇を飾った藤岡騎手ですが、最近は大きなレースで『何かやってくれそうな存在』になりつつあるような気がします。以前は安定感があるというか、無難なイメージでしたが、最近は貪欲に勝ちに行く騎乗が目立つようになりました」(同)