JRA「一族悲願のG1制覇へ向かう!」 良血馬カウディーリョ 新馬勝ち
続々と注目馬、良血馬がデビューした札幌競馬場の開催もあと僅か。先週末の8月19日、札幌競馬場5R 芝1,800m 新馬戦で、J.モレイラ騎手騎乗のカウディーリョ(2歳牡 美浦・堀宣行厩舎)が、その良血に寸分違わぬ走りを披露し、デビュー勝ちを収めた。
今回の新馬戦は、2017年のセレクトセールで9,720万円で落札されたディープインパクト産駒のディーイストワール、メドウラークの半妹リオンリオン、G1 4勝馬ゴールドドリームの半弟モンオールとなかなかのメンバーが揃った。そんな中、1番人気に支持されたのはディアデラノビアの息子、カウディーリョだった。
レースを振り返ってみよう。スタートはこれぞ名手、J.モレイラ騎手と思わせる絶好のゲート出しだった。その好スタートのまま、終始3番手のポジションをキープし、4コーナーを回ると福永祐一騎手騎乗のリオンリオンと併せ馬の形に持ち込んだ。そして直線の終盤、カウディーリョに気合いを入れるとリオンリオンを突き放し先頭でゴールした。2着馬リオンリオンとの差は1馬身だが、着差以上に強い内容だった。
そう言えば以前、彼は「スタートは勝つための重要な要素です。スタートが良ければ、いいポジションを取れてチャンスが広がる。僕はスタートを良くするのに2つの事に気をつけています。1つは、ゲート内で4本の足が地面に付いている事。もう一つは、馬に前方を向かせる事。よそ見をさせていたら上手くスタートはできません」とインタビューに答えている(グリーンチャンネル特番より)。まさに今回のカウディーリョの好スタートは、J.モレイラ騎手の技術の賜物であり、如実にこの発言を具現化している。これは、日本人の騎手にも是非とも見習って欲しい意識と技術だ。
カウディーリョの新馬戦だが、1,000m通過64.3とかなりのスローであり、お世辞にもいいタイムとは言えない同レースではあった。だが、同日の全ての芝レースでの最速上がり、3F 34.6は、やはり持って生まれたポテンシャルが成せる技だろう。