【新潟2歳S(G3)展望】世代屈指の瞬発力を見せるのはどの馬か?新潟競馬場での直線の叩き合いを制するのは!?
26日(日)の新潟競馬場メインレースは新潟2歳S(G3)。6月から続々とデビューを迎えた2歳馬たちによる真夏の決戦は今後の2歳戦を占う意味でも重要な1戦。また、ここでの好走馬から後のG1馬を数多く輩出するレースにもなっており注目度は年々高くなってきている。
デビュー戦は惜しくも敗れたが2戦目でしっかりと勝ち上がったケイデンスコール(牡2、栗東・安田厩舎)が中心となりそうだ。中京競馬場で迎えたデビュー戦は好スタートを見せるも、折り合いに専念して中団からの競馬。道中しっかりと脚を溜めることができたようで、直線では圧倒的な人気となっていたアドマイヤマーズとの一騎打ちになった。レースは惜しくもハナ差で敗れてしまったが、上がり最速を記録する鋭い末脚を披露し、十分な素質馬であることを証明した。2走目の新潟競馬場での未勝利戦では圧倒的な人気になると、危なげないレース運びで直線では外目の進路を選択。するとみるみる加速しここでも最速の上がりを記録しての完勝となった。2戦続けて左回りのマイル戦を経験し、なおかつ最速の末脚をマークしていることからも、この舞台への高い適性を感じさせる1頭。重賞制覇のチャンスとなりそうだ。
エイシンゾーン(牝2、栗東・松元厩舎)は前走でアドマイヤマーズに完敗となったが、レース結果自体は評価すべきだろう。新馬戦は後方からの競馬で直線を迎えると、一旦は内に進路を求めた。しかし、内が空かないと判断し外に切り替えると、抜群の末脚で差し切る強い内容での勝ち方。前走の中京2歳S(OP)では積極的に前目からの競馬を展開すると、アドマイヤマーズには3馬身差を着けられたが後続に2着を譲ることはなかった。まだレース中に行きたがる素振りを見せるなど幼さを残しており、さらなる伸びしろがありそう。3戦目のここではどのようなレースを見せられるか注目したい。強い相手と戦った貴重な経験をレースに活かすことができれば勝機は十分にあるだろう。
今回と同じコースの新馬戦を勝利しているエイカイキャロル(牝2、栗東・藤原厩舎)は、重賞となるが好走出来るだけの力はあるだろう。新馬戦の勝ちタイムは1分37秒と平凡だったが、レース自体が超スローペースだったことを考えればそれほど気にすることはなく、逆にその展開の中でしっかりと2番手の位置を取り、ラスト3ハロンを33.3秒でまとめてきたレースセンスは非凡な才能と言えるはずだ。レース経験が浅いため前走と違った速い流れになった時に対応できるかの不安はあるが、ここで勝ち切ることができれば今後が非常に楽しみとなる。年末の阪神JF(G1)や来年のクラシック候補として名乗りを上げるようなレースをすることはできるだろうか。