JRA「最強兄弟」仁義なき「ルメール争奪戦」幕開け!? セントライト記念(G2)レイエンダ「最大のライバル」は全兄レイデオロ?
美浦のウッドコースで行われた1週前追い切りでは5ハロンを69.7秒、ラスト13.5秒で併せ馬と併入。時計も内容も地味だが、そこは”藤沢流”か。「夏に1回使っているから、仕上げるのが楽だね」と師は余裕の表情だ。
「もともと派手な時計を出すタイプではないですし、2日には坂路で(4ハロン)52.8秒の時計を出していますから、状態は良いと思いますよ。
藤沢先生も『今回は重賞だから胸を借りるつもり』とおっしゃられていましたが、今回はダービー3着のコズミックフォースや、NHKマイルC(G1)2着のギベオンなど実績馬もいます。ですが、来週の神戸新聞杯(G2)ほど、メンバーが揃ったわけではない。ココも通過点になると思います。周囲の関係者の期待も極めて高いですし、それくらいの存在ですね」(競馬記者)
ただ記者の話によると、セントライト記念におけるレイエンダの「最大の敵」は、共に出走する同世代のライバルではなく、翌週に登場する「兄レイデオロではないか」といわれている。
「レイエンダにとって、2200mのセントライト記念に大きな不安はないと思いますが、仮に3000mの菊花賞へ向かうとすれば、どうしても距離の不安はあります。実際に、ダービー馬だったレイデオロでさえ、昨年は神戸新聞杯を完勝しながらも、菊花賞をパスしてジャパンC(G1)に向かいました。
この2頭は血統がまったく同じ全兄弟ですし、距離の適性もそう違わないと思います。それでもレイエンダが『菊花賞濃厚』と言われているのは、レイデオロがルメール騎手と共に天皇賞・秋(G1)へ向かうからに他なりません。
ただ、レイエンダもこのまま兄に道を譲り続けるわけにも行きませんし、いずれはルメール騎手にとっての『No.1』になっておきたいところ。そういった意味でも、今回のセントライト記念でしっかりと結果を残したいですね」(同)
これまでは「昨年のダービー馬」と「その弟」として、互いに異なる進路を歩んできたレイデオロとレイエンダだが、藤沢調教師が「いつかはお兄ちゃんと一緒に走らせたい」と語っている通り、今後は直接対決の可能性も高まってくる。
そうなると焦点になるのは、どちらにルメール騎手が騎乗するのかということだ。