JRA「マイル新星」ミッキーグローリーがG1殴り込み? 気になるのは鞍上の行方
9月9日、中山競馬場で京成杯オータムH(G3、芝1600メートル)が行われ、ミッキーグローリー(牡5歳、美浦・国枝栄厩舎)が快勝。激戦が予想される秋の古馬マイル戦線に新星が誕生した。父はディープインパクト、母は短距離重賞で活躍したメリッサ、母の父ホワイトマズルという血統。弟に今年のニュージーランドT(G2)を勝ったカツジがいる。
ミッキーグローリーは1600万特別を勝ってオープン入りしたばかりだったが10戦5勝、着外は長期休養明けの1回のみという戦績。C.ルメール騎乗とあってか1番人気に支持されての勝利だった。
レースではミュゼエイリアン、ショウナンアンセム、ベステンダンクが先頭集団を形成。それに続くのがロードクエスト、ウインガニオン、ロジクライ、ヤングマンパワー。ミッキーグローリーは中団外目に付け、ワントゥワンは最後方。
3角でウインガニオンが先頭に出ると、他の馬たちも一斉に動き出しペースが上がる。ミッキーグローリーも外から進出を開始。4角でいち早く動いて逃げ込みを図るヤングマンパワー(8着)、内から伸びて来るロジクライ(3着)とロードクエスト(4着)をとらえ切った。2着となるワントゥワンが鋭く追い込んできたが3/4馬身差、セーフティリードを守った。
ルメール騎手や他の騎手も「ペースが速かった」とコメントしているが、数字的には前半の3Fが34秒7、5Fが58秒1とマイル重賞としてはそれほど速くはない。しかし、先頭の出入りが激しく、馬群も詰まり気味の隊列でタイム以上にタフな流れだったのだろう。ミッキーグローリーの長く使える末脚が光った。
ミッキーグローリーはマイル界の新星としてマイルCS(G1、1600メートル)に挑むことになる。この勝利を受けて国枝調教師は「秋の目標はマイルCSということになりますが、間に一戦挟むかどうかは未定」とコメント。
ルメール騎手+国枝厩舎と言えば、この秋は秋華賞(G1、芝2000メートル)の大本命アーモンドアイが控えている。今年、ルメール騎手+国枝厩舎は絶好調で、26戦9勝と35%近い勝率だ。ただし、マイルCSでルメール騎手が安田記念と同様モズアスコットに騎乗すれば、当然ミッキーグローリーにルメール騎手は乗れない。