JRA種牡馬オルフェーヴルが辿った「黄金の道程」を。オーロトラジェがデビュー
さて、良血馬といえど臨戦過程が大事だ。牝馬の調整としては常識となっている1週前での本追い切りでは、良馬場の栗東CWコースで古馬500万下馬との併せ馬で「82.8 – 67.5 – 52.0 – 37.9 – 12.0」と古馬並みの好タイムを披露。今週は鞍上のデムーロ騎手が跨り、稍重の栗東CWコースで古馬1000万下馬と併せて「85.6 – 68.2 – 52.0 – 38.6 – 12.1」 (0.5秒追走し0.4秒先着 )とデビュー戦勝ちへの準備は万端のようだ。
余談だが、デムーロ騎手には自身の調教哲学があり「当週追いでは馬の脚が上がるようなハードな追い切りはしない」と語っている。調教師に言われるままではなく自身の哲学を実践に持ち込みつつ、114勝、連対率4割2分4厘、複勝率5割5分5厘という驚異の成績をレースで収めているあたりが、超一流ジョッキーといわれる所以だ。
同レースは11頭立て。ライバルはリーディングジョッキーのC.ルメールが操るフサイチエアデールの娘ビーチサンバ、アドマイヤアルバの半妹カフジローズあたりだろう。
オーロトラジェの馬名「Oro Trajet」とはフランス語で「黄金の道程」。父オルフェーヴルが辿った黄金の道程をなぞって、成し遂げられなかった「海外G1制覇」に辿り着くには、まずはデビュー戦で圧巻パフォーマンスを見せつけたいところだ。