JRA「打倒ルヴァンスレーヴ」オメガパフューム躍動の重賞V! 最大のライバルとの再戦は?

 西日本を中心に甚大な被害をもたらした台風21号が去ったのもつかの間、今度は台風24号による影響により、週末は西日本から大荒れの天候となった。JRAは前回の被害を鑑み「安全な競馬施行の確保が懸念されるため日曜の阪神競馬場の開催を中止する」と土曜の段階で迅速な対応をとった。

 そのような天候不順の中、29日土曜日に阪神競馬場で行われた第22回シリウスSは、2番人気のオメガパフューム(3歳牡 栗東・安田翔伍厩舎)が重賞を初勝利した。

 オメガパフュームのスタートは、ゲートをもそっと出ると行き脚もなくそのまま後方待機でレースを進めた。

 鞍上の和田竜二騎手はテン乗りながらも、3コーナーから捲り気味にポジションを上げていくと、4コーナーでは既に先頭から6番手のポジションまで上がり、外に持ち出すとそのままの勢いで1頭だけ次元の違うレース内容でゴールを駆け抜けた。2着ウェスタールンドとの着差こそクビ差だが、3着馬サンライズソアとは1馬身以上、4着馬は5馬身差もあり、オメガパフュームのレースぶりは完勝といっていいだろう。

 レース後、和田竜二騎手からは「初めて騎乗しましたが乗りやすく展開もうまくいきました。53キロだったので早めに良い所に出したいと思っていました。力のある馬に乗せていただいて感謝しています。相手の出方を見るくらい余裕がありました。3歳でまだまだ伸びる素質はあるのでダート界で頑張ってほしいです」とやや他人事のようなコメントだが、代打騎乗ではあっても結果を出したのだから次走以降も騎乗のチャンスはあっていい。

 また開業初年度にして、重賞初勝利を勝ち取った安田翔伍調教師からは「前回の経験が今日のレースで生きました。今回の走りでは応用力も高まってきていますが、今後さらに上のメンバーとの対戦となるとさらなる高みが必要と思います。今回、メンバーもかなり揃ってのレースでしたから、3歳馬として結果を出したのは評価できます。今後は色々な経験をしながらまたレースをしていくことになるので、そこを課題として取り組んでいきたいです。次走はオーナーと相談しながら決めて行きたいと思っています」(ラジオNIKKEIより)と、3歳馬ながら古馬混合戦G3を勝利した同馬を労うとと共に大舞台での勝負にはまだまだ不可欠なものが必要と考えるあたりは、流石、調教助手時代にロードカナロアを手がけた師ならではだ。

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