JRA「台風被害甚大」関係者疲弊……「売上至上主義」が招く現状と松山弘平騎手の受難
「管理する馬のスケジュールがまったく見えなくなったね。レースに馬を出すときは相手関係をはじめ、除外の可能性なども考慮しつつ、調教の内容も調整していたんだけど、もう一度練り直す必要が出てきた。天災だったから仕方ないとはいえ、本来なら次週の月曜日に開催されるはずだったのに。今回は翌週が3日開催だったので、それが無理なんだよね……」(厩舎関係者)
さまざまな不確定要素が絡み合って発生してしまった火曜開催の競馬。だが、今回のことを偶発的に起こった事案であるとの見方に警鐘を鳴らす人もいる。
「このドタバタは、3日間開催という売上至上主義が招いた弊害ですよ。スケジュールに余裕を持たせつつ開催していかなければ、これからのG1シーズンで取り返しのつかない事態が起こることも考えられます。
台風の影響は少なくなりますが、今後は積雪に悩まされる可能性もあります。今年の頭には小倉競馬が降雪の影響を受け、3日間開催ならぬ『変則4日間開催』という異例の事態も発生しました。やはり臨機応変に対応しづらい3日間開催は季節を考慮しつつ、慎重に実施すべきだと思います」(競馬誌ライター)
レース数が多いことは競馬ファンからすればうれしいことではある。だが、それがトラブルの種になるのは望むところではないはずだ。そろそろ、なにかしら新たな手を打つべき時期に来ていると思うのだが……。
また、今週末も台風が関西に襲いかかる可能性が強い。またも開催に支障が出ないかと、現場は戦々恐々かもしれない。