毎日王冠(G2)「モレイラで善戦ウーマン卒業?」アエロリットに人気集中? 気性が意外と……
能力も先行力もあるが、かなり気分屋で気性的にカリカリしている面もある繊細な牝馬。前に馬を置けば折り合いがつくというタイプではない。外目先行は馬の気分を最優先する横山騎手の作戦だったはず。常にアエロリットをお嬢様扱いしながら、気分を損ねないレースに徹してきた。
直近2走のヴィクトリアM(G1、芝1600メートル)と安田記念では戸崎騎手が乗ってソツのないレースだった。今回、モレイラ騎手がどう乗るのかとても興味深い。香港に牝馬はほとんどいない。このため気性面に問題のある牝馬には乗りなれていないはず。昨年のドバイターフ(G1、芝1800メートル)、モレイラ騎手はかなり強引なレースでヴィブロス(牝、現5歳)を勝たせた。ヴィブロスはお嬢様扱いしなくても良かったが、アエロリットはどうなのか。
横山騎手に限らず日本人騎手はかかり癖のある牝馬に乗る場合、気分を害さないことに専念してきた。横山騎手にお嬢様として育てられたアエロリットが、モレイラ騎手の指示に素直に従えるのだろうか。今回のアエロリットもそうだが、今後もモレイラ騎手が気性的に勝っている牝馬に騎乗した場合、そのお手なみをじっくりと観察していきたい。
毎日王冠のアエロリットは6枠9番。出遅れたとしても内で包まれる心配はない。研究熱心なモレイラ騎手はアエロリットの走りや性格をすべて把握しているはず。逃げ馬のいないここでは、すんなり逃げてあっさり勝ってほしい。もちろん、モレイラ騎手がアエロリットの新しい一面を引き出してくれれば、それはもっと素晴らしいことだ。