JRA北村宏司「大チャンス到来」? 古馬撃破プリモシーンは「最強」アーモンドアイに迫れるか
いよいよ今週末から12週連続のG1ウィークに突入する。その初戦は、京都競馬場で行われる3歳牝馬3冠最終戦となる第23回秋華賞だ。巷の競馬ファンもマスコミも、春の2冠馬である”怪物アーモンドアイ”がどんなレースで勝つかに注目が集まっている。
正直な話、春時点でのアーモンドアイの能力は同世代と比較すると段違いに抜けており、ジャパンC制覇を狙うアーモンドアイ陣営にとって、この秋華賞はひと叩きの「トライアル扱い」か。勝負事は”下駄を履くまでわからない”という言葉はあるが、今回の秋華賞、余程のことがない限りアーモンドアイが負けはしないのでは……そんな思いにすら駆られるところ。
ここは素直にアーモンドアイの「相手探し」といきたいが、リリーノーブル、マウレアなど実力馬たちの相次ぐ離脱もあり、これまた難解な状況といえる。
さて、軸不動と思われるアーモンドアイだが、当欄ではノーザンファームの”重賞使い分けローテ”で関屋記念(G3)で勝利した、アーモンドアイと同オーナーのプリモシーン(牝3歳 美浦・木村哲也厩舎)を取り上げたい。
プリモシーンの前走は、51kgという軽ハンデもあったが、並み居る古馬勢を相手に、中段待機から直線でラスト3F33.4の末脚を繰り出し、接戦をものにした。レース後、鞍上の北村宏司騎手は「上手くスタートを切れました。道中もリズムよく流れに乗れました」と、騎乗馬を讃えた。
鞍上の北村宏司騎手は、今年38歳となる中堅ジョッキー。過去、あの名手岡部幸雄氏から手ほどきも受け、藤沢和雄厩舎を中心にセカンドジョッキーとして下積みが長かった苦労人だ。武豊騎手とのコンビのイメージが強いあのキタサンブラックも、菊花賞勝利までは北村宏司騎手がレースで競馬を勉強させていた。プリモシーンの新馬戦敗退後、2戦目で来た騎乗依頼で同馬を勝ち上がらせたのも北村ジョッキーである。
フェアリーSでは当初の戸崎騎手に戻されてしまったものの、前走は再びのコンビで見事2度目の重賞ウィナーに導いた。プリモシーンと北村宏司騎手は相性が良さそうである。