何故「JRAモレイラ」は誕生しなかったのか……号泣した香港No.1騎手の「今後」と識者が語った騎手試験の「真相」とは

「過去の歴史を振り返れば、モレイラ騎手が来年以降に合格することは濃厚といえるでしょう。ただ、モレイラ騎手がJRAに受け入れられるかは、日本競馬にあれだけの大物を受け入れられる『環境』が整うかが大きなカギになる可能性があります。

実際にデムーロ騎手とルメール騎手がJRA入りした際は、その翌年に外国人騎手が所得する短期免許のハードルを大幅に上がり、さらには若手騎手の減量を3年から5年に延長する処置が取られました。言い換えれば『既存の騎手たちとのバランス』を取ったということです。

JRA側としても、仮にモレイラ騎手を受け入れた結果、さらに激化した競争に耐えきれなくなった大量の騎手が失業するような結果は望んでいないはず。モレイラ騎手が年間300勝するということは、必然的に他の騎手たちの勝ち星が300勝分減るということで、その被害は力のない騎手ほど死活問題になるのではないでしょうか」(同)

 この日、モレイラ騎手はレディスプレリュードをプリンシアコメータで勝利。悲しみに暮れたマジックマンのせめてもの”自己表現”にも思えた。果たして、モレイラ騎手は再びJRA入りに挑戦するのだろうか。その動向は古巣・香港を始めとした世界中が注目している。

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