【菊花賞(G1)展望】JRA「2冠へ」エポカドーロVS「逆襲」ブラストワンピース! 大本命不在の3歳ラストバトルはハイレベル混戦
秋のG1シーズン真っ只中。21日には3歳牡馬クラシックの最終戦、菊花賞(G1、芝3000メートル)が行われる。今年もダービー馬は不在だが、高い将来性を予感させる素質馬が揃った。レースを展望する。
1番人気になりそうなのはダービー(G1)で2番人気だったブラストワンピース(牡3歳、美浦・大竹正博厩舎)。アーモンドアイ(桜花賞優勝から秋華賞)、プリモシーン(関屋記念優勝から秋華賞)など、レース後はノーザンファーム天栄(木實谷雄太場長)に帰るシルクの馬は、馬の体質を重視した変則ローテが目立つ。ブラストワンピースはダービー後、新潟記念(G3、芝2000メートル)を楽勝して菊花賞に挑む。
ダービーを振り返ってみよう。池添謙一騎手のワンピースは直線に入った時は内目の好位に付けていた。しかし、マークしていた馬が抜け出してくれず壁になる。しかも、福永祐一騎手のワグネリアンに蓋をされて外にも出せない。ワグネリアンが追い出された後、ようやく外目に出されて追われたが5着。フルパワーを発揮できなかった。
池添騎手は大手競馬ポータルサイト「netkeiba.com」で佐藤哲三元騎手と対談(9月27日掲載)。「まだ誰にも話していないんですが、あの日以来、毎日ダービーのレース映像を観てるんですよ」と明かした。「最低でも一日一回は絶対に観てます」というのは尋常ではない。ダービーは勝っていたはずのレースであり、菊花賞は絶対に負けられないということだろう。ブラストワンピースは菊花賞を勝つにふさわしい1頭といえる。
皐月賞馬であり、ダービーも2着に踏ん張ったのがエポカドーロ(牡3歳、栗東・藤原英昭厩舎)。神戸新聞杯(G2、芝2400メートル)はスタートで躓き、本来の先行力を活かせず4着だった。決して力負けではないが、母系が短距離系のため距離に若干の不安はある。しかし、父は3冠馬オルフェーヴルであり、自身もダービー2着。ここを勝つ可能性は低くない。2012年のゴールドシップのように、皐月賞と菊花賞を勝った2冠馬は少なくない。