JRA菊花賞(G1)武豊「超抜リハ」でエタリオウ一蹴!! 昨年55万馬券の大波乱……馬券圏内100%「菊花賞の法則」とは
「ノーチャンスじゃないね」
まずは”前哨戦”を制したユーキャンスマイル(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)の武豊騎手が不敵に笑った。
17日、菊花賞(G1)に向けた最終追い切りが行われ、栗東のCウッドコースで3頭併せ馬を敢行したユーキャンスマイルが最先着。抜群のフットワークで状態の良さを窺わせると共に、人気が予想される同厩のエタリオウを寄せ付けなかった。
「予行演習できたかな。3000mは大丈夫」
ライバルの手綱が必死に動いていたことに対して、こちらが悠々馬なりのまま先着。手応えの差は歴然だっただけに、菊花賞4勝を誇るレジェンドの表情は明るい。見守った友道康夫調教師も「最後はジョッキーと助手の差もある」と遅れたエタリオウを庇ったが、それでもユーキャンスマイルが充実期を迎えていることは明らかだろう。
3歳秋を迎えての本格化に、母の姿を思い起こす関係者も多い。府中牝馬S(G3)を勝つなど牝馬重賞戦線で活躍したムードインディゴも、3歳春はオークス(G1)で10着に大敗するなど成長途上だった。しかし、秋を迎えてローズS(G2)で2着すると、本番の秋華賞(G1)でも半馬身差の2着。歴史に残る大波乱の立役者となった。
「ここに来て、充実ぶりが目立つ1頭ですね。内を通った分もありますけど、エタリオウとは手応えの差が歴然でした。トライアルを使わなかったことが、この馬の成長をより促したのかもしれません。馬体のバランスがしっかりしてきたのか、春に見せていたモタれる面も見せませんでしたし、状態は間違いなく良い部類。
前走の阿賀野川特別もいい内容でしたし、ユタカジョッキーで人気してしまうのがもったいない馬ですね」(競馬記者)