JRA「超良血」サートゥルナーリア圧勝劇に三冠馬誕生の予感!? 歴史的名牝シーザリオ最高傑作へ一族の「宿命」との闘い
「ここは通過点にしてもらいたい」
27日、京都競馬場で開催された萩S(OP)は1番人気の超良血馬サートゥルナーリア(牡2歳、栗東・中竹和也厩舎)が圧勝。単勝1.2倍という圧倒的な人気に応えて、陣営の期待通り来年のクラシックの大本命に躍り出た。
これまで次々とスター候補が名乗りを上げていた牝馬に比べ、これといった大物がいなかった牡馬の2歳戦線だったが、ついに「主役」の登場か。日米オークスを制したシーザリオを母に持ち、兄にG1を2勝したエピファネイア、2歳王者リオンディーズを持つ超良血馬が異次元のパフォーマンスを披露した。
「気持ちいい!」
レース後、そう満面の笑みを浮かべたのが、手綱を執ったM.デムーロ騎手だ。ブレイキングドーンが放馬し除外となったため、7頭立てで行われた今年の萩S。サートゥルナーリアは先行馬を見るような形の中団で折り合うと、最後の直線は終始馬なりのままだった。一瞬、2着馬のジャミールフエルテが迫ったが、デムーロ騎手はノーアクション。周囲を振り返る余裕を見せながら、結局1発のムチも入れることなくゴールした。
「直線は追ってない、持ったまま。抜かれる感じがなかった。ポテンシャルが高いね」
そう語った鞍上は今回の圧勝劇だけでなく、脳裏には「希望に満ちた未来」が大きく描かれているに違いない。昨年は年末にホープフルS(G1)を勝ったタイムフライヤーが制した出世レースだが、今年はそれ以上の衝撃的な内容だったと述べても過言ではないだろう。