JRA「期待ハズレ」に地方競馬もガックリ!? JBC開催「売上レコード連発」も手放しで喜べない事情……
ちなみに2011年に行われた交流G1南部杯は、東日本大震災の影響で中央の東京競馬場で開催された。売上こそ月曜日の祝日だったこともあって70億2941万6200円に留まったが、従来の約14倍(1400%)の売上を達成し「さすがJRA」というところを見せつけている。
無論、単純な比較はできないが、少なくとも今回のJBC開催の数字が手放しで喜べるものでないことは言えそうだ。
「1つの傾向として、G3やG2も含めた重賞レースを同日、同週にあまり多く固め過ぎると、全体的に各レースの売上が下がる傾向があるようです。
実際にJBC開催こそ売上アップとなりましたが、同日に東京競馬場で行われたアルゼンチン共和国杯(G2)は前年比‐45%と大きく売上減。さらに土曜日に行われたファンタジーS(G3)も同様に-8.5%、京王杯2歳S(G2)に至っては-41.8%と前日の重賞にも影響を及ぼしていたと考えられます。
『重賞だけ馬券を買う』というファンは非常に多く、今回のようにあまり対象レースが増えすぎると『予想し切れない』『馬券を買うのが面倒』といった問題が発生するのかも。お財布の中身も限りがありますしね」(別の記者)
また、今年はJBC開催の中でもメインとなるJBCクラシックに、現在のダート界の2強といわれているルヴァンスレーヴとゴールドドリームのどちらも出走しなかったことも「盛り上がり」という点で、大きく影響していそうだ。
いずれにせよファンにとっても、主催者サイドにとっても期待ハズレの結果に終わってしまった今年のJBC開催。ただ、地方競馬側の狙いは「JBC開催の存在を、さらに広く知ってもらいたい」というもの。これがどれだけ成功したのかは、地方開催に戻る来年以降の結果が示すことになりそうだ。