スマートオーディン、秋は天皇賞目標。選択に見る「転厩」の理由はやはり……
今年の日本ダービーで6着だったスマートオーディンが、秋は毎日王冠(G2)から天皇賞・秋(G1)を目標に定めることがわかった。
ダービーこそ敗れたものの、その末脚のキレは父ダノンシャンティのそれを強く受け継いでおり、すでに東スポ2歳、毎日杯、京都新聞杯と重賞を3勝という実績。秋の中距離馬「王道路線」で、世代を超えた頂
点に立つべく爪を研いでいる。
スマートオーディンといえば、ダービー終了後ほどなくして「転厩」したことが大きな話題となった。これまで管理していた松田国英厩舎から、池江泰寿厩舎へと移ったのである。
松田厩舎にいた折、ダービー後のローテーションに関してオーナー側と松田調教師の間で折り合いがつかないという情報があった。転厩後に天皇賞への道筋を選んだということは、松田氏は菊花賞を使いたかったのだろうか。
「菊花賞、天皇賞どちらを秋の目標とするかで、両者の意見が割れたのは確かでしょうね。その以前から、NHKマイルCを目標にするのか、ダービーを意識したローテーションを組むのかでも食い違いがあったという情報もあります。本馬の血統や走りから予測されるマイルから中距離向きの脚質を活かしたいオーナーと、距離を超えたポテンシャルに賭けたい松田さんとの間の溝が埋まらなかったということでは」(記者)
スマートオーディンは、現状中距離からマイルがベストと思う人は多いだろう。体型やあのスピードからも、中距離まででこそ能力が活きる可能性が高いかもしれない。ただ、中には「菊花賞で見たかった」という声も多いのが事実。同馬への期待がいかに高いかをうかがわせる話ではある。
ともかく、中距離最強決定戦で古馬に殴り込みをかけることが決まったスマートオーディン。歴戦の猛者をなで斬りにすることができるのか注目だ。