ルヴァンスレーヴJRA賞「最優秀3歳牡馬」の行方は? チャンピオンズC(G1)完勝で大混戦も「ダート馬の冷遇」の歴史
2日、中京競馬場で開催されたチャンピオンズC(G1)は3歳馬のルヴァンスレーヴ(牡3歳、美浦・萩原清厩舎)が完勝。単勝1.9倍の圧倒的な支持に応え、ダート界の新時代を高らかに宣言した。
ルヴァンスレーヴは、これでG1・4勝目。特に今年はジャパンダートダービー、南部杯、そして今回のチャンピオンズCとG1を3勝する充実ぶり。JRA・G1を勝ったことで、今年の最優秀ダートホースはほぼ手中に入れたと述べて良いだろう。
そんな新ダート王が、歴史的な快挙を成し遂げるかもしれない。競馬ファンの間でもにわかに囁かれて始めているのがJRA賞「最優秀3歳牡馬」受賞の可能性だ。
これに関しては先日(リンク)報じた通りだが、選出にとって大きなアドバンテージとなるJRA・G1のチャンピオンズCを勝ったことで、より現実味を帯びてきた。今回は前回を踏まえつつ、さらに深く検証したい。
最優秀3歳牡馬はクラシック三冠を中心に展開される3歳戦のタイトルだけに、1954年に前身となる啓衆社賞が創設されて以来「クラシックを勝たずしてタイトルを獲得した」のは、オグリキャップ、エルコンドルパサー、シンボリクリスエスのわずか3頭しかいない。ちなみにシンボリクリスエスはルヴァンスレーヴの父だ。
今年のクラシックホースに目をやるとダービー馬ワグネリアンは神戸新聞杯(G2)勝利後に年内休養。菊花賞馬のフィエールマンも有馬記念を回避して来年に備えている。
最もタイトルに近いのは、皐月賞馬にして日本ダービーも2着だったエポカドーロか。だが、こちらも秋は菊花賞を惨敗して有馬記念を回避しているだけに、3頭ともすでにタイトル獲得へ上積みが見込めない状況だ。NHKマイルCを勝ったケイアイノーテックや、マイルCS覇者のステルヴィオらがエポカドーロの票を上回ることは考えにくい。