武豊が社台に干された「曰く付き」阪神JF……”引退説”が囁かれた大スランプの原因「ダンスファンタジア事件」とは
9日に阪神競馬場で開催される阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)に、有力馬のシェーングランツ(牝2歳、美浦・藤沢和雄厩舎)で参戦する武豊騎手。
今年まだG1勝ちのない武豊騎手にとって「絶好のチャンス」といえるが、実はかつての阪神JFが天才騎手のキャリアを左右したほどの「曰く付きのレース」であることは、あまり知られていない。
今年、前人未到の通算4000勝を達成し、その存在自体が空前絶後と語られる競馬界のレジェンド武豊騎手。昨年まで競馬界の中心だったキタサンブラックとのコンビなど、大ベテランとなった現在も唯一無二の輝きを放っている。
だが、そのキャリアも決してすべてが順風満帆だったというわけではない。
特に2010年春の毎日杯(G3)の落馬事故をきっかけとした「大スランプ」は、天才騎手として名声を欲しいままにしていた武豊騎手にとって、キャリア最悪の出来事だったと述べていい。
そこには落馬負傷の影響で思うように動かない身体の問題もあったが、武豊騎手が「去っていく人もいた」と語っている通り、それ以上に”手負いの天才”を見限った存在が大きかった。
その代表格が日本の競馬を支配する社台グループだ。