JRA重賞「35連敗中」名門・石坂正厩舎が意地の極限仕上げ!? シンザン記念(G3)ドナウデルタ「超ハード追い」で自己ベスト大幅更新も……
今年で言えば、翌週に同じマイルで牝馬限定戦のフェアリーS(G3)が控えていることもあって、もともと牡馬相手に挑戦してくる牝馬は少ない。しかし「あえて牡馬にぶつけてくる程の素質馬」である分、牝馬ながらに結果を残せば大きく飛躍するケースも珍しくないのだ。
過去には、昨年の三冠牝馬アーモンドアイを始め、1997年のシーキングザパール(NHKマイルC)、2012年のジェンティルドンナ(牝馬三冠)などが、このレースを勝利。
2着馬も2007年のダイワスカーレット(牝馬2冠)、2016年のジュエラー(桜花賞)。2011年の3着馬にもマルセリーナ(桜花賞)が名を連ねるなど、シンザン記念の上位馬には錚々たる名牝の名が並んでいる。
前走は後の2歳王者アドマイヤマーズに完敗の内容だったが「筋肉にハリが出ていい体つきになりました。前走は前が残る展開になりましたし、進路を塞がれるロスもありましたが、重賞でも通用する脚を見せてくれましたし、スムーズなら期待できそうです」と、陣営は巻き返しに意欲を燃やしている。自己ベスト更新で「絶好調」宣言まで飛び出した。
「1つ気になる点を挙げるなら、石坂厩舎がシンハライトで勝った2016年のローズS(G2)以来、約2年3カ月もJRAの重賞勝利から遠ざかっている点ですね。
今回のドナウデルタの追い切り時計は、自己ベストを大きく更新するハードな内容でした。ですが、デビュー戦から3戦連続で馬体を減らしていたように、もともと馬体重の維持に課題のある馬。
放牧を挟んで馬体が成長しましたし、追い切りのタイムも良かったんですが、陣営の『勝ちたい気持ち』が先走っての”やりすぎ”だけは心配です。当日の馬の気配、馬体重には気を付けておきたいですね」(別の記者)