JRA東海S(G2)インティに武豊が語る「本音」。ダート界の超新星「加熱報道」にオジュウチョウサンの陰……
果たして、今年のダート界を席巻するのだろうか。
20日に中京競馬場で行われる今年の東海S(G2)は、目下5連勝中のインティ(牡5歳、栗東・野中賢二厩舎)がファンから一際熱い視線を集めている。
ダート界の「超新星」として期待される同馬は、ここまで5戦合計30馬身という圧巻の内容で自己条件を突破。今回が重賞初挑戦となるが、競馬ポータルサイト『netkeiba.com』による事前予想で単勝1.8倍に挙げられるなど、圧倒的な人気が見込まれそうだ。
気になる体調面も、この中間に栗東の坂路で4ハロン52.2秒を記録し、自己ベストを1秒も更新。注目の最終追い切りで51.9秒を叩き出し、さらに自己ベストを塗り替えているだけに陣営から「前走より間違いなく良い」「「形としては昇級戦だが、壁はないと思っている」など、強気なコメントが飛び出すのも当然か。報道陣からも「鉄板級」「今年のダート界の主役」という声が上がり始めている。
しかし、加熱する報道を余所に冷静なジャッジを下しているのが、主戦の武豊騎手だ。
武豊騎手は17日、自身の公式ホームページを更新し「中京のメーン東海Sには、未勝利から5連勝中のインティがスタンバイ」と本馬について付言。「明け5歳ですが、まだ未完成な部分を残している馬。それでいて圧勝の連続ですから末恐ろしいという言い方もできるでしょう」と期待を寄せている。
だが、その一方で「ただし、重賞ともなるとメンバーも流れも違うものがあるのも事実」とコメント。「期待はもちろん持っていますが、長い目で見てほしいという気持ちもあります」と強気な報道とは異なり、現状を見据えた見解を示している。