JRA戸崎圭太「覚醒」府中で躍動、サンライズノヴァにも期待? スタートダッシュ失敗も……
10日、東京競馬場で開催された共同通信杯(G3)は、3番人気に支持された戸崎圭太騎手のダノンキングリー(牡3歳、美浦・萩原清厩舎)が重賞初制覇。単勝1.7倍に推された2歳王者アドマイヤマーズは2着、続いてクラージュゲリエが3着に入った。
レースはアドマイヤマーズがハナを奪い、逃げる展開。だが、最後の直線ではこれまでとは違い突き放すことができず、最内から鋭く伸びたダノンキングリーに並びかけられてしまう。そこから2頭が激しく競り合うも、上がり最速32.9秒の脚を使ったダノンキングリーが抜け出して1と1/4馬身差をつけて勝利。無敗対決を見事に制し、クラシック戦線に名乗りを上げた。
レース後、戸崎騎手は「一戦ごとに何か必ず成長が感じられます」と絶賛。「アドマイヤマーズを見る良い形で行けて負かすことができましたから、この先が楽しみです」と今後に期待していると話す。そして「自分自身も今年初めて重賞を勝てましたから嬉しいですね」と喜びを爆発させている。
「戸崎騎手は『競馬ラボ』の取材に対して、『人気馬に乗れていませんから。乗せてもらえるようにならないと』と明かしているように、ここ最近は1番人気に騎乗する回数が少なくなるなど、馬質の低下が懸念されていました。それも影響してか、今年は開幕2週で3勝に終わるなど開幕ダッシュには失敗。さらに重賞では根岸S(G3)では1番人気のサンライズノヴァで8着と惨敗し、きさらぎ賞(G3)でも2番人気のアガラスで7着と不調が目立っていました。
ですが人気薄の馬で徐々に勝利を積み重ね、騎手リーディングでは関東で2位、全国でも10位まであがってきています。また重賞でも共同通信杯をダノンキングリーで制するなど復調気配。これからさらに調子を上げてくれるのではないでしょうか?」(競馬記者)