【小倉大賞典(G3)展望】JRA「逃げ馬勢揃い」超良血タニノフランケルも激流に飲み込まれる!?
好位からの競馬で重賞連勝を目指すスティッフェリオ(牡5、栗東・音無厩舎)は休養明けの今年初戦をどう戦うか。昨年の北海道での夏競馬で頭角を現すと豪華なメンバーが揃った札幌記念(G2)でも、先頭集団に取り付いて4コーナー手前から動き出すと勝ち馬から0.4秒差の5着と大健闘。オクトーバーS(OP)ではスタートで後手を踏むと得意の形に持ち込むことができず、差す形の競馬を強いられる。直線で外目を手応えよく伸びてきたものの4着が精一杯で期待に応えることはできなかった。しかし、違う形の競馬でも大きく負けなかったことは成長の証といえる。前走の福島記念(G3)は離れた3番手を自分のペースで追走。最後は楽な手応えで前の馬を捉え嬉しい初重賞制覇となった。前走よりも斤量が課せられる今回は真価が問われるレースとなるが、自分の走りをできれば上位争いに絡んでくるだけの力はあるはずだ。
エアアンセム(牡8、栗東・吉村厩舎)は今年で8歳とベテランになったがまだまだ衰えは見せていない。昨年は6月のエプソムカップ(G3)から11月の福島記念(G3)までコンスタントに重賞レースに出走し、全てで掲示板を確保。そんな中、函館記念(G3)では優勝、福島記念(G3)では3着と活躍している。前走の中山金杯(G3)も7着に敗れはしたものの上り3ハロンのタイムは34秒8と最速タイを記録。0.2秒差での負けなら悲観する必要もなく逃げ、先行馬が多く揃った今回は速い流れで先行勢が総崩れとなればまとめて差し切る事もありそうだ。年齢は重ねているが今年の2戦目で健在ぶりをアピールすることができるか注目したい。
このほかにも2年前のこのレースを逃げて完勝しているマルターズアポジー(牡7、美浦・堀井厩舎)や、昨年、一昨年のエリザベス女王杯(G1)で逃げ粘り連続2着のクロコスミア(牝6、栗東・西浦厩舎)など、スピード自慢は多数出走予定。
同日に開催されるG1レースの裏開催となり、毎年その注目度は低くなりがちな小倉大賞典(G3)。しかし、今年は個性的なメンバーが揃った。逃げ、先行馬による主導権の取り合いを制した馬がそのままレースでも勝利を収めてしまうのか、ペースが上がったところを豪快に差しきる馬が現れるのか。見どころの多そうなレースは17日(日)15時20分に小倉競馬場で開催される。