JRA藤田菜七子騎手「特別扱い」やっかみの無意味さ。武豊騎手が語る「常に考えなければならないこと」
17日のフェブラリーS(G1)に、コパノキッキングで初騎乗を果たした藤田菜七子騎手。
結果は最後方から大外強襲の5着と、初騎乗を考えれば上々の結果を出したといえる。今回菜七子騎手の騎乗を決めたオーナーのDr.コパ氏は「次はかしわ記念(5月)はどうか」「(菜七子騎手で)ブリーダーズC(米G1)もどうか」と、すでに「先」を見据えた発言を残している。
JRA唯一の女性騎手として、デビューから格別の注目を集めてきた菜七子騎手。今回のG1挑戦で、その注目度は一つの「ピーク」を迎えた。今後もコパノキッキングとのコンビ継続だが、その度に大きな話題を振りまくだろう。
そんな中「週刊新潮」(新潮社)が、そんな菜七子騎手への「やっかみ」があると指摘している。
同誌によれば、菜七子騎手の同期で彼女よりも好成績の男性騎手がG1騎乗できないという点や、「実力は藤田より優れているのに、メディアは彼女しか取り上げてくれない。もっと俺のことも注目して欲しい」という男性騎手の”ボヤキ”があるという。注目を浴びれば、それだけやっかみが増えるのもまた必然ではある。
しかし、ある競馬記者からすれば「お門違いも甚だしい」とのことだ。
「Dr.コパさんは個人馬主であり、コパさんが『菜七子騎手を乗せたい』と思って乗せた、というオーナーと騎手の関係としては至極普通のことですからね。競馬界を盛り上げたいという思いが前提にありますし、話題を作ったならそれはあくまでも感謝すべきことではないでしょうか。フェブラリーSの入場人員、売上、テレビ視聴率ともに昨年以上だったわけですから、JRAとしてもいいことしかありませんし、純粋な競馬ファンは『見たかった』という結論になります。
菜七子騎手が『特別扱い』を受けているという指摘も、裏を返せばそれだけのプレッシャーと周囲の目がある中で日々レースに騎乗しなければいけないということ。それほどの注目を浴びることの”副作用”は間違いなくあります。もし仮にやっかみをしている騎手がいるとすれば『他を気にする暇があるのか』と言われてしまいますよ」(競馬誌ライター)