JRA中山記念(G2)ディアドラ最大の弱点……打倒アーモンドアイへ「最高の結果でモレイラへ」ドバイ前哨戦
24日に開催される中山記念(G2、芝1800メートル)はG1馬5頭が参戦する豪華メンバーとなった。ディアドラ(牝5歳、栗東・橋田満厩舎)はここを勝って堂々とドバイに行けるのだろうか。検討してみよう。
昨年11月のエリザベス女王杯(G1、芝2200メートル)では、G1レースで4度の2着があった(当時)リスグラシューがついにG1初制覇を達成、牝馬女王に輝いた。しかし、10月の府中牝馬S(G2、芝1800メートル)でリスグラシューを撃破したのがディアドラ。ゴール手前でリスグラシューが先頭に抜け出したが、ゴール板ではディアドラがリスグラシューをクビ差交わしていた。
ディアドラは府中牝馬Sを制したもののエリザベス女王杯には見向きもしなかった。一昨年、牝馬クラシック最終戦の秋華賞(G1、芝2000メートル)でG1初制覇を飾った後、続くエリザベス女王杯と京都記念(G2、芝2200メートル)で完敗。陣営は京都コースの外回り2200メートルを嫌ったのだ。
目指したのは香港C(G1、芝2000メートル)。3月にはドバイターフ(G1、芝1800メートル)で初めての海外遠征を経験。結果は3着とまずまずだった。帰国後はクイーンS(G3、芝1800メートル)を圧勝、そして府中牝馬Sでリスグラシューを倒し、大幅なパワーアップを感じさせてくれた。
香港Cはグロリアスフォーエバーが逃げ、タイムワープが2番手のスローな流れ。鞍上C.ルメール騎手のディアドラは鞍上J.モレイラ騎手のサングレーザーをマークする形。前残りの競馬になったなか1頭だけ大外をよく伸びたが、グロリアスフォーエバーに1馬身届かなかった。もっと流れていたら楽に差し切っていただろう。
ディアドラは昨年、国内牝馬のトップクラスであり、牡馬と混じってのG1レースでも互角に戦える馬に成長したことを証明した。昨年はG1タイトルを獲得できなかったが、今年こそは秋華賞以来となる2つ目のタイトルを手にしたい。
今年も最初の大きな目標はドバイターフ。橋田満調教師は香港Cのレース後「外国で3着、2着と来て、次は1着をとりたいと」と語ったが、ドバイターフでの最大の強敵はジャパンC(G1、芝2400メートル)を世界レコードで制したアーモンドアイ。アーモンドアイに挑戦状を叩きつけるためには、ここは負けられない一戦となる。