JRA阪急杯(G3)「米三冠の血」ミスターメロディの「一本調子」に疑問? 得意舞台はここではない
ただし、父はヨハネスブルグの代表産駒の1頭スキャットダディ。昨年は米3冠馬ジャスティファイを出している。短距離向きの種牡馬とは限らない。また、母の父はデピュティミニスター。カナダとアメリカで活躍、日本競馬にも大きな影響を与えているフレンチデピュティを出している。このように、ミスターメロディはいわゆる米国型血統であると言える。
米国型血統の馬は一本調子であり、単調なレースに強い馬が少なくない。ミスターメロディは距離うんぬんの前に、このような米国型血統の馬なのではないだろうか。だからこそ、新馬戦で気持ち良さそうに逃げて8馬身差の圧勝をした。しかし、2戦目の500万下特別でも逃げたが、鋭い脚を使った馬にあっさり交わされている。
ミスターメロディは府中や中京で好成績を残している。一瞬の脚を使えない一本調子タイプの馬にとっては直線が長いコースの方が向いている。阪神の芝1400メートルは内回りのため直線は短い。阪神Cでダイアナヘイローに迫ったものの差が詰まらなかったのもそれが理由だろう。そうだとすれば、今回もダイアナヘイローを捉えきれない可能性は低くない。ましてや、ダイアナヘイローの鞍上は武豊騎手だ。
阪急杯でミスターメロディがダイアナヘイローに勝つためにはどうすればいいのだろうか。少なくとも阪神Cよりも早目にダイアナヘイローをつかまえにいく必要がありそうだ。鞍上はNHKマイルC以来の福永祐一騎手になるが、日本型の緩急をつけた競馬にこだわると思わぬ凡走もあるかもしれない。