【チューリップ賞(G2)展望】JRA2歳女王ダノンファンタジーVS武豊シェーングランツ! 「桜花賞へ!」負けられない前哨戦

 3月2日、阪神競馬場で桜花賞(G1、芝1600メートル)の最重要トライアル、チューリップ賞(G2、芝1600メートル)が行われる。ここから今年の桜花賞馬が生まれるのだろうか。レースを展望する。

 阪神JF(G1、芝1600メートル)を制した2歳女王ダノンファンタジー(牝3歳、栗東・中内田充正厩舎)が出走する。桜花賞タイトルに最も近い存在といえるだろう。同舞台である阪神JFでは1番人気だった。2番人気のクロノジェネシスと共にほぼ最後方からの競馬となり、競馬場はざわめいた。しかし、直線ではこの2頭が大外を鋭く伸びる一騎打ちとなり、クロノジェネシスに競り勝っている。

 これで女王の座には就いたが、真の女王になるためには、桜花賞で必ずや倒さなければならないライバルがいる。それがグランアレグリア。グランアレグリアは新馬戦をレコードで優勝、ダノンファンタジーは離された2着。グランアレグリアは朝日杯FS(G1、芝1600メートル)に出走したため再対決は桜花賞となる。「伝説の新馬」の決着をつけるためには、ここを堂々と勝つ必要がある。

 シェーングランツ(牝3歳、美浦・藤沢和雄厩舎)は阪神JF、オークス(G1、芝2400メートル)を制したソウルスターリングの半妹。父がフランケルからディープインパクトになって、どんな走りをするのか注目されていた。新馬戦は5着に負けてしまったが、2戦目の未勝利を大楽勝。3戦目のアルテミスS(G3、芝1600メートル)で重賞に挑戦。道中は後方に位置し、直線で外から最後の最後にキレを見せ、ゴール前できっちりと差し切り。息の長い末脚が魅力の桜花賞候補だ。

 阪神JFは4着に負けてしまった。2枠4番だったため道中は内々を追走。鞍上の武豊騎手は外に出すタイミングをうかがうが、終始外の馬が邪魔になってしまう。直線半ばでようやく外に持ち出されるとようやく伸びを見せたが4着。決して悲観的すべき内容ではない。レース後、武豊騎手は「外に出したかった」「馬は本当に良くなっています。来年が楽しみです」とコメントしている。

 デイリー杯2歳S(G2、芝1600メートル)で、後に朝日杯FSを優勝、2歳牡馬チャンピオンとなるアドマイヤマーズの2着だったのがメイショウショウブ(牝3歳、栗東・池添兼雄厩舎)。逃げるアドマイヤマーズの2番手につけ、直線で叩き合いを演じた。最後は力尽きたが、後続は突き放している。阪神JFは2番手から直線で先頭に立ったが6着。差し比べの競馬となって先行勢が崩れたなか、よく踏ん張ったと言える。今回は差し馬勢に道中で脚を使わせる展開を作れるかどうかが鍵となる。

 アフランシール(牝3歳、美浦・尾関知人厩舎)は札幌2歳S(G3、芝1800メートル)で5着に好走、前走のつわぶき賞(500万下、芝1400メートル)で2勝目を上げた。祖母アジアンミーティアは大種牡馬アンブライドルズソングの全妹。日本で枝を広く伸ばしていきそうな牝系だ。姉は阪神JFで3着だったブランボヌール、兄はエントシャイデン。良血馬パワーには警戒したい。

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