JRAチューリップ賞(G2)ダノンファンタジー最大の敵は”魔の桜花賞”!? 4年連続「大本命」に悲劇……
一昔前、桜花賞はとにかくハイペースになりがちで「魔の桜花賞ペース」に巻き込まれた有力馬が尽く敗退することで有名だった。しかし、コース改修された2007以降、桜花賞が直線の長い外回りコースで行われるようになってからは、わずか11年の間に3頭の牝馬三冠馬が誕生。「魔の桜花賞」は”死語”になっていた。
しかし、ここ4年の桜花賞では1番人気の馬に尽く「悲劇」が降りかかっている。それもすべて「単勝1倍台の大本命」ばかりというから驚きだ。
2015年の桜花賞では牡馬相手にきさらぎ賞(G3)を快勝したルージュバックが、単勝1.6倍の支持を集めたものの、初のマイル戦に戸惑い9着に惨敗……。
翌2016年のメジャーエンブレムは2歳女王としてクイーンCを完勝し、本番でも単勝1.5倍に推されたが、本来の逃げが打てずに4着。主戦のC.ルメール騎手の騎乗には批判が集まった。
さらに2017年のソウルスターリングは、ルメール騎手にとって前年の借りを返す絶好の機会。しかし、レースでは雨に脚を取られて3着……単勝1.4倍を裏切ってしまった。
そして昨年、アーモンドアイの勝利でルメール騎手としては留飲を下げた格好だが、単勝1.8倍に推され、最後の直線で一度は抜け出した2歳女王ラッキーライラックにとっては悪夢のような敗戦。主役から”脇役”に転落する屈辱のレースになってしまった。