JRA金鯱賞(G2)「覚醒」タニノフランケル開花へ! 能力以上に懸念される「謎の●●」だけ不安
3月10日、中京競馬場で大阪杯(G1、芝2000メートル)の前哨戦である金鯱賞(G2、芝2000メートル)が行われる。今回はG1馬が5頭も出走することもあり、異例の盛り上がりを見せている。その一番で、存在感を示したいのがタニノフランケル(牡4歳、栗東・角居勝彦厩舎)だ。
母は牝馬として64年ぶりに日本ダービー(G1)を制覇するなどGIを7勝したウオッカ。そして父馬は現役時に14戦14勝、G1競走10勝の成績を残したフランケル。両親合わせてG1「17勝」という良血馬にはデビュー前から大きな期待がかけられていた。
だがタニノフランケルは思うように勝ち星をあげられず、クラシック出走をかけて重賞に挑戦するも、京都新聞杯(G2)17着、朝日セントライト記念(G2)12着と惨敗。大舞台で走ることすらできなかった。
失意の底でシーズンを終えることになるかと思いきや、その後出走した準OPの大原Sでは2番手につけると、最後の直線で抜け出して古馬相手に快勝。さらに今年に入ってからも、中山金杯(G3)で9番人気ながら3着に入り、3連複42070円、3連単216370円と高配当の立役者になると、続く小倉大賞典(G3)ではクビ差の2着。今年に入ってから馬券圏内に入る好走を見せている。
「2、3歳時も前につけて3勝をあげ、さらに出足の良さが称賛されるなど、逃げ馬としての才能の片鱗を見せていました。これまでは重賞では逃げ切ることができていませんでしたが、成長してスタミナが付いてきたこともあり、そのスタイルを確立しつつありますね。そろそろ重賞勝利をあげてもおかしくはない存在です。好メンバー相手でも侮れませんよ」(競馬誌ライター)
徐々に本格化しつつあるタニノフランケル。今後も切符の良い「逃げっぷり」でファンを沸かせてもらいたいが、同馬には今回のハイレベル決戦を考えると、能力以外の点で「一抹の不安材料」があるという。