中山牝馬S(G3)「アーモンドアイを追い詰めた馬」ミッキーチャーム始動。秋華賞後語られた「敗因」
今月末開催のドバイターフ(G1・芝1800メートル)に出走する昨年の年度代表馬アーモンドアイ。この中間は美浦Wで、C.ルメール騎手を背に5F67秒0、ラスト12秒5を記録するなど、順調そのもの。国枝調教師も「非常に順調。気持ちの面にも余裕があるのはいいね」と状態に太鼓判を押している。
初海外G1制覇に向け、アーモンドアイは着々と準備を整えつつある。そんな中、今週末はこの最強牝馬を、本格化してから「もっとも追い詰めた馬」ミッキーチャーム(牝4歳、栗東・中内田充正厩舎)が、中山牝馬S(G3)で悲願の重賞初制覇を狙う。
昨年の2月に遅いデビューを飾ったミッキーチャーム。7月の函館競馬未勝利戦で、逃げて2着に8馬身差を着ける大差勝ちを記録すると、その後3歳500万下で3馬身半、続く藻岩山特別(1000万下)でも3馬身半をつけて古馬との戦いを快勝。3戦で後続に合計15馬身差を記録したこともあり、夏の上がり馬として一躍注目を集めた。
そして秋華賞(G1)を迎える。川田将雅騎手とコンビを組んだミッキーチャームは、バツグンのスタートから当然のように先頭に立つ。レースの主導権を握り、1000m通過が59.6秒のペースを作り上げると、後方待機のアーモンドアイとの差を10~12馬身まで広げていた。
残り200m地点でも後続とのリードをキープしつつ、先頭を譲らないミッキーチャーム。このまま波乱もあり得るかと思われた、その矢先、最後方に位置していたアーモンドアイが大外から異次元の脚を使い、襲いかかる。ミッキーチャームは逃げ切ろうと最後の力を振り絞るも、それをあざ笑うかのごとくアーモンドアイが交わしてゴール。ミッキーチャームは1馬身半差の2着に終わっていた。
「ミッキーチャームは敗れたものの、アーモンドアイとは0.2秒差。アーモンドアイの勝ちレースの中でこの着差は一番小さく、ミッキーチャームは最強牝馬を最も追い詰めた馬として知られるようになりました。