麻雀界をリードする女流プロ雀士・二階堂姉妹の特別インタビュー(前編)-二人にとって「生きる」とは何なのか、その「流儀」を語る-
二階堂亜樹プロ――18歳と年齢を偽って、雀荘を転々とする生活に不安はなかったのか。
亜樹:それでやっていける自信があったわけではないけど「必要性に駆られて」というか、行かなきゃいけない状況ではありました。それで「行くしかない」「行けばどうにかなる」と。とりあえず、今日を生きていかなきゃいけない中で、生きていく上で自分がどうしなきゃいけないかを考えたとき、やはり「動かなきゃならない」っていう気持ちがあったんです。あと、小さい時から「早く自立したい」と思いもありましたね。
中学、高校生という多感な年頃であれば「早く自立したい」と考える子供は少なくないだろう。ただ、そう考えるだけに留まるのと、実際に行動に移してしまうことに大きな壁があることは述べるまでもない。「状況的に動くしかなかった」とはいえ、多くの人は「動かなきゃならない」と思いながらも、動けない人は最後まで動けないのが世の常だ。
そんな状況で自らの意志で上京し、例えギリギリであったとしても生活を成り立たせてしまった亜樹プロは、やはりこの頃から人より優れた天性の勝負師としての「気持ちの強さ」があり、状況に最善と思える対処ができる「判断力」があったことが窺える。
ただ、その根源は己を信じ、決断に身を委ねられる「前向きさ」にある。
勝負に生きるプロ雀士だからこそ掴んだポジティブシンキングの秘訣
一体どのようにして、ポジティブシンキングを保っていられるのか。それは本著の『第三章・極める』に記載されている「素直であること。我慢強いこと」や「成功は捨てる」「やらない理由を探さない」など、亜樹プロがプロ雀士になってからの心の持ち様が綴られた項目に目を通せば、おのずと答えが見えてくる。
亜樹:私、自分のことを完全に二重人格者だと思っているんですよ(笑)ポジティブな自分もいれば、ネガティブな自分もいるわけで。過去に捉われたくないと思うけど、やはり時折思い出すこともあるじゃないですか。過去にあった嫌な事とか、イジメとかも自分も経験していますし、昔はイジメをされたことによって、いじめる側へ回ってしまったこともありました。それはもちろん、人として未熟だったということも自覚しています。では、今は成熟したのかと言えば、まだまだ未熟ですけど。
――完全無欠のポジティブな人間などいない。
亜樹:「自分は二階堂亜樹っていう人間ですよ」ということを世の中に発信するに至って、(そのイメージは)ある程度完璧じゃないといけないと思っています。もちろん全部が完璧なわけではない。ただ、メディアを通じて広く社会に発信される人間は、ある程度完成された人間じゃないと、人として認めらない。だから、そんな自分を作り上げて演じている部分はあります。内面にいる自分とは違うかもしれないけど、作り上げている自分というのはある程度理想の自分。ただ、実際の自分がそれに近づく努力は重ねていくべきだと思うし、近づけるように努力することが大事だと思います。
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