いよいよデビュー!2020年の新種牡馬を紹介。本命はドゥラメンテ・モーリス、穴はエイシンヒカリ・マクフィ・リオンディーズか

ドゥラメンテ JBISサーチより

 日本ダービー(G1)はコントレイルの圧勝で終わったが、競馬界は休むことなく2021年の日本ダービーに向けて動き出している。2020年の3歳戦線は新種牡馬エピファネイアのデアリングタクト、キズナ産駒のビアンフェとマルターズディオサ、ゴールドシップ産駒のブラックホールらが活躍した。そして今年も来年のクラシックを狙う新種牡馬がデビューするが、早くもかなりの期待を集めているようだ。今回はその新種牡馬をまとめて紹介しよう。

 2020年の新種牡馬は37頭と昨年の39頭を下回った。すべての産駒がJRAでデビューするわけではなさそうだが、その37頭は以下の通りだ。

 ■父キングカメハメハ 6頭
 ドゥラメンテ
 リオンディーズ
 ホッコータルマエ
 ラブリーデイ
 クリーンエコロジー
 ミュゼスルタン

 ■父ディープインパクト 4頭
 ミッキーアイル
 エイシンヒカリ
 ダノンシャーク
 エキストラエンド

 ■その他 (父名)
 モーリス(スクリーンヒーロー)
 アジアエクスプレス(ヘニーヒューズ)
 ヘニーハウンド(ヘニーヒューズ)
 リヤンドファミユ(ステイゴールド)
 ハクサンムーン(アドマイヤムーン)
 ダブルスター(シニスターミニスター)
 トーホウジャッカル(スペシャルウィーク)
 ペルーサ(ゼンノロブロイ)
 ナムラタイタン(サウスヴィグラス)
 アロマカフェ(マンハッタンカフェ)
 ゴールスキー(ネオユニヴァース)
 カキツバタロイヤル(ロイヤルタッチ)
 ナムラダイキチ(スパイキュール)
 ケルンダッシュ(ハーツクライ)
 サクセスグローリー(シンボリクリスエス)
 マサノグリンベレー(ゴールドヘイロー)
 ワイドバッハ(アジュディケーティング


 ■海外輸入種牡馬・外国産馬
 マクフィ(Dubawi)
 ディスクリートキャット(Forestry)
 クリエイターII(Tapit)
 ダノンレジェンド(Macho Uno)
 オールステイ(Cape Cross)
 バンデ(Authorized)
 シェイクザバーレイ(Duke of Marmalade)
 ウエスタンゼウス(Pulpit)
 エーシントップ(Tale of the Cat)
 エイシンアロンジー(Sea The Stars)

 種牡馬の期待値は種付け頭数と種付け料に表れている。そういった意味でも、今年特に注目を集めているのはドゥラメンテモーリスの2頭だ。

 ドゥラメンテの種付け数284頭は、過去の新種牡馬と比較しても上位であり、多くの期待が表れているといっていいだろう。初年度の種付け料も400万円と高目の設定。昨年のセレクトセールでは19頭が落札され、平均価格は新種牡馬でトップの4871万円とかなりの評価を受けた。なお一足早く新馬戦が始まった地方浦和競馬では、同産駒のトーセンウォーリアが新馬勝ちを収めている。

モーリス JBISサーチより

 モーリスは父スクリーンヒーローの数少ない活躍馬。種付け数はドゥラメンテに次ぐ2位の265頭で、初年度の種付け料400万円はドゥラメンテと同額だ。血統的には他の馬に劣るが、実績と能力の高さは新種牡馬の中でもピカイチ。能力の高さを産駒に引き継げられるかどうかが、種牡馬として成功できる鍵になる。

 全体を見るとキングカメハメハ産駒が6頭と多い。やはりキングカメハメハが死亡したことにより、非サンデーサイレンス系種牡馬の需要が増えたことが大きいといえるだろう。ドゥラメンテを筆頭にリオンディーズ、ラブリーデイ、ホッコータルマエなど芝ダート問わず活躍した名馬ばかり。この6頭の種付け数は合計815頭だ。

 ディープインパクト産駒は4頭だがメンバー的には小粒な印象。海外でG1レースを2勝したエイシンヒカリ、マイルチャンピオンシップを勝ったミッキーアイルなどがいるが、いずれもクラシックで活躍した馬ではなく、昨年のキズナほどの活躍はどうか。

 さらに芝ダート兼用で幅広い活躍が見込めそうなアジアエクスプレス、地方競馬で人気を集めそうなダノンレジェンドあたりの活躍も期待できそうだ。

 コアな競馬ファン向けにはオルフェーヴルの全弟であるリヤンドファミユ、G1には届かなかったが人気のあったペルーサ、抜群のスピードを誇ったハクサンムーンあたりも注目されるだろう。

 また例年デビューする地方枠、つまり地方競馬で活躍して種牡馬になった馬もいる。カキツバタロイヤルは父ロイヤルタッチという異色の種牡馬。笠松競馬でデビューしたあと、南関へ移籍し地方重賞を6勝している。ナムラダイキチは地方競馬で重賞13勝を記録し、地方交流重賞の白山大賞典では2着に好走した。ただし2頭とも出生数の記録がなく、もしかしたら今年の産駒デビューはないかもしれない。

 なお同様に出生数ゼロの新種牡馬は何頭か見受けられ、実際にJRAで見られるのは30頭未満になりそうだ。

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