三浦皇成「まっすぐ走っていれば勝てた」 初G1狙うもまさかの結末…… ホープフルS(G1)ランドオブリバティ「大逸走」の裏事情

 ホープフルSで初G1制覇の期待が大きかった三浦皇成騎手にとって、まさかの結末になった。

 騎乗馬ランドオブリバティ(牡2、美浦・鹿戸雄一厩舎)はデビューから芝2000m戦を連勝。しかも前走は本番と同舞台の芙蓉S(OP・中山)を楽勝と、十分にチャンスのある馬だった。

 しかし、レースがスタートしてから終始、外へ逃避する仕草を見せ、ついには勝負どころの最終コーナーでは外へ飛んで行ってしまった。三浦騎手は外ラチへ突っ込もうとした馬から飛び降りたものの、胸を強打してその場に倒れ込んだ。

「検量室では勝ったダノンザキッドよりも、ランドオブリバティと三浦騎手の事で話題は持ち切りでした。調教師や騎手からは『あの馬はヤバいなぁ。というか皇成の容態は大丈夫なのか?』といった具合でした。

そこに胸を抑えながら三浦騎手が1人で歩いて検量室へ。関係者みんなが驚きながらも駆け寄り、本人は事情を説明していました。結果的に胸の打撲で大事には至らず。ただ、心身の後遺症、とりわけメンタル面を考えて日曜日は乗り替わる事になったようです」(競馬関係者)

 ある記者の話では、当の本人は「元々、口が利かないところがあったんです。前走でも外へ外へ行こうとするので、ずっと左ムチで矯正していましたし、ゴールして手綱を緩めたらグンっと外へ逃げていましたから……。レースを重ねて段々と悪い方向に行ってしまったようです。今回なんかはスタートから制御不能でノーコンでした。

道中はミルコが併せてくれたりしたので何とか良かったのですが、根本的な能力やスピードが違うので勝負どころでペースアップしたらスッと1頭になってしまって……。結果的にそれで逸走する事になりました。ただ、マイペースで運べていましたし、手応え的にもまっすぐ走っていたら勝っていたと思います」と振り返っていたようだ。

 当然ながら馬には調教再審査が課され、クリアする事が次走への条件となる。

 ランドオブリバティを管理する鹿戸調教師は「調教ではそういった面を見せた事はない」と話していただけに普通に行けば問題ないだろうが、次のレースで騎乗する騎手が再審査から乗らなくてはならない。

 ポテンシャルの高さは確かな馬であり、本来なら今回の一件は馬の癖なので三浦騎手の継続が妥当ではある。だが、馬との相性を考えられた場合、もしかしたら吉田照哉オーナーから鶴のひと声で乗り替わりもあるかもしれない。

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