WASJ裏で「夏男」戸崎圭太が大爆発!? 冴え渡る相馬眼と神騎乗、3年ぶり夏の新潟リーディング獲得へ名乗り

戸崎圭太騎手 撮影:Ruriko.I

 2013年に大井からJRAに移籍して以降、夏の新潟を主戦場にしている戸崎圭太騎手は、近10年で4度も夏の新潟リーディングを獲得している「夏男」である。

 先週は札幌でワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)が盛り上がる中、土日の新潟開催で計8勝を挙げる大活躍。「夏男」ぶりを遺憾なく発揮した。

「夏男」戸崎圭太が大爆発!?

 1勝目となった27日の1Rの2歳未勝利では、「G1級」の呼び声もあるリバティアイランドが圧勝した新馬戦で3着に敗れていたエマヌエーレに騎乗。2着に3馬身差をつける完勝で最高のスタートダッシュを決めると、4Rの3歳未勝利でも3歳世代最後の未勝利戦が間近だったネイチャーセラピーを初勝利に導いた。その後も6Rの2歳新馬をデインバランス、9Rの岩室温泉特別(2勝クラス)をメズメライザーで勝ち星を積み重ね、1日4勝の大爆発となった。

 勢いに乗る戸崎騎手の快進撃は、翌28日になっても続いた。

 2Rの3歳未勝利を初ダートのウィルソンテソーロで大差勝ちすると、6Rの2歳新馬はエコロアイのデビュー勝ちをエスコート。そして8Rの1勝クラスをモントブレッチア、最後はメインレースの新潟2歳S(G3)の重賞勝利で締めくくった。

 特に新潟2歳Sは、夏の新潟を手の内に入れた戸崎騎手の手腕が光る内容だった。

 コンビを組んだキタウイングが出遅れ、最後方からの競馬を強いられるも、インで末脚を温存する冷静な判断。最後の直線で各馬が馬場の良い外側に持ち出して追い出したのに対し、ロスのない内を選んで上がり最速33秒0の切れを引き出すクレバーな騎乗。2着ウインオーディンとは1/2馬身だっただけに、戸崎騎手の進路取りが功を奏したといえよう。

 これには、ネットの掲示板やSNS等でも「コース取りが素晴らしい」「戸崎しか勝たん」など、好騎乗を賞賛する声が沸き起こった。

「まさに戸崎無双といっていいくらいの先週末でしたね。土日の計8勝の内、新馬の2勝を除く4勝が初騎乗だったのですから尚更です。どれも陣営の起用に応える勝負強い騎乗でした。

また28日の3Rを勝ったウィルソンテソーロはデビューから芝のレースを使っていましたが、近走で跨った戸崎騎手が今回のダート挑戦を進言したようです。芝で苦戦が続いていた馬の大変身で、新たな可能性を引き出しました。

さらに、新潟2歳Sで4着に入ったバグラダスも戸崎騎手でダート1150mをデビュー勝ちした馬ですが、戸崎騎手が芝への転戦を進言していたらしいです。最終的に本番では菅原明良騎手が手綱を取ったものの、10番人気と低評価ながら4着に好走したのですから、適性の見極めも冴え渡っていたと言えるのではないでしょうか」(競馬誌ライター)

 先週まで夏の新潟リーディングでトップを走っていた福永祐一騎手と4勝差をつけられていた戸崎騎手だが、一気に8勝を挙げたことにより大逆転に成功。WASJの開催で福永騎手が不在にしていたことも大きかったが、残り1週を残してトップに躍り出ている。

 また全国リーディングにおいても、2位の横山武史騎手(90勝)に4勝差と迫る86勝を挙げ3位につけている戸崎騎手。今の勢いがあれば、2018年以来3年ぶりにリーディングトップ3に返り咲く日も近いかもしれない。

ハイキック熊田

ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?

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