元JRA安藤勝己氏「ルメール向きの馬やない」賛否分かれた降板をバッサリ、元主戦の岩田康誠はシルクロードSでまさかの悪夢

C.ルメール騎手

 29日に行われた根岸S(G3)に初コンビのC.ルメール騎手と挑んだテイエムサウスダン(牡6、美浦・蛯名正義厩舎)は、直線で失速して14着。昨年の勝ち馬ということもあって3番人気の支持を集めたが、思わぬ大敗を喫してしまった。

「いい位置をとれましたが早めにバテました。少し重かったですし集中していませんでした」とはルメール騎手の敗戦の弁だが、当日の馬体重は550キロ。昨年優勝時の体重は554キロだっただけに、実際に騎乗したルメール騎手の感覚的なところか。

 その一方で、人馬の相性に触れたのは元JRA騎手の安藤勝己氏だ。安藤氏はTwitterで「テイエムサウスダンはルメール向きの馬やない」と自身の見解をツイート。前走まで騎乗していた岩田康誠騎手からの乗り替わりを敗因のひとつとして挙げた。

 安藤氏にバッサリと苦言を呈された今回の乗り替わりではあるが、これにはテイエムサウスダンを管理している蛯名正義調教師も耳が痛いところだろう。

「これまで乗ってくれたヤス(岩田康騎手)が悪いわけではないけど、ここ2戦勝てていないので……。厩舎として心機一転、違うジョッキーにお願いすることにしました」

 ちなみにこちらは『東京スポーツ』が報じた蛯名師の談話。文面から察するに岩田康騎手の降板に蛯名師が大きく影響していたと思われる内容である。この一件にファンが気付いた際、ネットの掲示板やSNSなどで一部のファンから「元騎手の蛯名師にしては意外な決断」「岩田康騎手の継続が良かった」「ルメール騎手ならありか」と賛否が分かれた。

 勿論、蛯名師の言葉通り、惜敗の続いていた近走から心機一転して騎手を替えるという選択は、特別珍しいことではない。ただ、結果的に惨敗したため、乗り替わりに敗因を求める声が余計に目立ってしまった。

元主戦の岩田康誠はシルクロードSでまさかの悪夢

岩田康誠騎手

 これに対し、評価の上がった元主戦の岩田康騎手は、同日の中京メイン・シルクロードS(G3)にグルーヴィット(牡7、栗東・松永幹夫厩舎)とのコンビで参戦。前走のタンザナイトS(OP)を制したこともあり、8番人気に支持されたが15頭中15着の最下位に終わった。

 同レースで4着に敗れていたファストフォースが10番人気で2着に好走したことを思えば、悪夢といえる結果だったかもしれない。

 ルメール騎手が14着、岩田康騎手も15着と両者ともいいところはなかったが、次走でもコンビ継続があるようなら、巻き返しに期待したいところだ。

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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