もしも…。JRA「夢の大阪杯」に現役最強メンバー。イクイノックス、スターズオンアース、ドウデュースらG1馬16頭集結でフルゲート!

 いよいよ今週末、春の中距離王者を決める大一番・第67回大阪杯(G1)が行われる。G1に昇格して今年で7回目となるこのレース、過去にキタサンブラックやレイパパレなどが勝利しつつ、コントレイルやエフフォーリアといった断然の人気馬も敗退した難解なレースだ。

 今年はG1馬5頭を筆頭になかなかの好メンバーが揃った。しかし、ファンの中にはこう考える方もいるのではなかろうか。

『もしもドバイワールドカップデーがなく、イクイノックスやシャフリヤール、ドウデュースたちが大阪杯に出走していれば……。怪我で戦列を離れていた馬たちが万全の状態で出走していれば……。すべての現役馬が揃えば、果たしてどんなメンバーになったのだろうか』

 今回は「夢の大阪杯」と題し、最高の大阪杯出走馬を検証してみた。

 まず、昨年の3歳クラシックを制した3頭は外せない。皐月賞(G1)を勝利したジオグリフ、日本ダービー(G1)を勝利したドウデュース、菊花賞(G1)を勝利したアスクビクターモアだ。さらに3歳馬ながら天皇賞・秋(G1)と有馬記念(G1)を制し、2022年のJRA年度代表馬に選出されたイクイノックスも出れば1番人気が見込まれるほどの馬、当然外せない。

 また2021年のグランアレグリアがそうだったように、最強マイラーの参戦は大阪杯を大きく盛り上げる。そういった意味でも、3歳馬ながら昨年のマイルCS(G1)を制したセリフォスの存在は大きい。同馬もまたドバイに遠征していた一頭だからだ。もちろん桜花賞(G1)とオークス(G1)を制した二冠牝馬のスターズオンアース、秋華賞(G1)を制したスタニングローズも注目の存在。4歳馬だけでよだれが出そうな顔ぶれだ。

 これら明け4歳馬に加え、5歳以上のベテラン勢からは、天皇賞・春(G1)と宝塚記念(G1)を制したタイトルホルダー、2021年の日本ダービー馬シャフリヤール、昨年のジャパンC(G1)を制したヴェラアズール、そしてジェンティルドンナの娘でエリザベス女王杯(G1)を制し、有馬記念でも3着に好走したジェラルディーナも出走すれば大いに盛り上がるところ。

 さらに昨年のドバイターフ(G1)と今年のサウジC(G1)を制した世界の逃げ馬パンサラッサ、昨年の優勝馬ポタジェ、無敗の牝馬三冠を成し遂げたデアリングタクト、昨年の香港ヴァーズ(G1)を制したウインマリリン。最後に2000mは札幌記念(G2)の勝利しかないものの、阪神ではG1・2勝と阪神コースを得意としているソダシも加えたい。

 するとどうだろう。ここまででフルゲートの16頭が埋まってしまったのである。これほどのメンバーが集結すれば、馬券の売り上げも世間の関心もかなりのものとなるだろう。とはいえ、ファンとしては予想を絞り込むのにかなり苦戦しそうだが…。

 

■2023夢の大阪杯(G1)

ジオグリフ     デムーロ(2022皐月賞)
ドウデュース     武豊 (2022東京優駿)
アスクビクターモア 田辺裕信(2022菊花賞)
イクイノックス   ルメール(2022天皇賞・秋、有馬記念)
セリフォス     藤岡佑介(2022マイルCS)
スターズオンアース 石橋 脩(2022桜花賞、優駿牝馬)
スタニングローズ  坂井瑠星(2022秋華賞)
ポタジェ      西村淳也(2022大阪杯)
タイトルホルダー  横山和生(2022天皇賞・春、宝塚記念)
ジェラルディーナ  岩田康誠(2022エリザベス女王杯)
ヴェラアズール   岩田望来(2022ジャパンC)
シャフリヤール   川田将雅(2022ドバイシーマクラシック)
デアリングタクト  松山弘平(2020牝馬三冠)
ソダシ       吉田隼人(2022ヴィクトリアマイル)
ウインマリリン   松岡正海(2022香港ヴァーズ)
パンサラッサ    吉田 豊(2022ドバイターフ)

※騎手は過去の騎乗実績から(ジオグリフのみ想定)

 G1馬16頭が揃うことは容易ではないが、そんな「夢の大阪杯」を思い描くのも悪くはないだろう。そして願わくば、出走馬すべてがG1馬という歴史的なレースを見てみたいものだ。

仙谷コウタ

初競馬は父親に連れていかれた大井競馬。学生時代から東京競馬場に通い、最初に的中させた重賞はセンゴクシルバーが勝ったダイヤモンドS(G3)。卒業後は出版社のアルバイトを経て競馬雑誌の編集、編集長も歴任。その後テレビやラジオの競馬番組制作にも携わり、多くの人脈を構築する。今はフリーで活動する傍ら、雑誌時代の分析力と人脈を活かし独自の視点でレースの分析を行っている。座右の銘は「万馬券以外は元返し」。

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