JRAヴィクトリアマイル(G1)「取捨難解」ラッキーライラック真の実力は? 石橋脩「消極騎乗」今回はなし?
ヴィクトリアMは”春の古馬女王決定戦”ではあるが、今年に限っては”牝馬ナンバー2決定戦”。ここに昨年の牝馬3冠を達成、ジャパンC(G1、芝2400メートル)も制したアーモンドアイはいないからだ。そして、桜花賞以降アーモンドアイに次ぐナンバー2と目されてきたのがラッキーライラック。中山記念でクビ差負けたウインブライトは後に香港のクイーンエリザベス2世C(G1、芝2000メートル)を優勝したように、強豪牡馬と互角に戦える力がある。アーモンドアイがいなければ、阪神JF(G1、芝1600メートル)以来となる2つ目のG1制覇をもぎ取りたい。
阪神牝馬Sの巻き返しに向けた調整は順調のようだ。1週前追い切りは栗東・CWで6F82秒7-1F11秒6。豪快なフットワークを見せ、終いは鋭く伸びた。松永調教師は「何も不安がありません。前回は自分の競馬をさせてもらえませんでしたが、広い東京コースならのびのび走れると思う」と自信のコメントを出した。
鞍上は新馬戦以来ほとんど手綱を取っている石橋脩騎手。さっと2、3番手につける積極的なレースをしてきた。ただし、控え気味だったオークスと阪神牝馬Sについては、競馬SNSでは”消極的”という批判の声も見られた。しかし、阪神牝馬S後に「かわいそうなレースをしてしまいました」とコメントしているように、今回はいつもの積極的な競馬をしてくれるだろう。先日のNHKマイルC(G1)では14番人気ケイデンスコールで2着。上り調子だ。
ラッキーライラックが行きっぷりの良さを生かすのびのびとしたレースで勝ち切るための条件は、縦長のばらける隊列になることだろうか。1番人気が負けて波乱になりやすいレース。この馬を押さえに回す作戦もありだ。