JRAヴィクトリアマイル(G1)「横山典弘次第?」アエロリット「府中実績抜群」も……


 アエロリットの府中実績は【3・2・0・1】と抜群。ただし、中山では3戦して2着3回、札幌は1戦1勝、阪神は桜花賞のみ。案外、右回りでも走っている。京都だけは2回走って秋華賞(G1、芝2000メートル)で7着、マイルCS(G1、芝1600メートル)で12着と相性が良くない。先行して持続力のあるパワーで勝負するタイプだけに一瞬のキレが要求される京都では分が悪いのだろう。

 府中での着外1回は昨年のヴィクトリアMでの4着。稍重もあって早目に先頭に抜け出せず、ゴール手前での瞬発力勝負になってしまったのが敗因。しかも落鉄もしていた。天気予報を見ると今年は道悪を心配する必要はなさそうだ。

 1週前追い切りは美浦・南Wで4F50秒5-1F12秒7。はつらつとした動きだった。菊沢隆徳調教師は「(帰国後は)ノーザンファーム天栄で疲れを取って、いろいろな面をケアしながらここまで進めて来ることができた」「(1週前追い切りは)馬は元気一杯で力が余っている感じ」とコメント。海外遠征帰りに不安はない。

 そして、今回は横山典弘騎手が約1年3カ月振りに騎乗する。アエロリットの気性を知り尽くし、NHKマイルCでG1初制覇に導いた騎手。同馬にとってベストの作戦を取ってくれるだろう。当面の問題は秋華賞で逃げ粘ってアーモンドアイの2着だったミッキーチャームの出方。川田将雅騎手のミッキーチャームが逃げるのか、横山騎手のアエロリットが逃げるのかは見どころだ。

 競馬は何が起こるかわからない。横山騎手が騎乗してもアエロリットが他馬に並ばれたり揉まれたりする可能性はある。とはいえ、敗北の可能性を心配するよりも、好走を期待する楽しみの方が大きい。

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