JRAオークス(G1)「大器」ラヴズオンリーユーに不安!? 忘れな草賞「馬なり圧勝」もM.デムーロ騎手が残した「気になる言葉」
「そのチョウカイキャロルはオークスを勝った後、秋には同年の有馬記念(G1)で2着するヒシアマゾンとハナ差の大接戦を演じるほどの実力でした。ラヴズオンリーユーの勝ち方も非常にインパクトがありましたし、一気に頂点に立てるだけのスケールはあると思いますね。
実は当時、鞍上のデムーロ騎手は絶不調。結局、3月31日の勝利を最後に31戦1勝と大苦戦することになるんですが、その1勝が忘れな草賞のラヴズオンリーユーでした」(競馬記者)
絶好調では手が付けられない反面、一度不調になると連敗が止まらなくなるデムーロ騎手。だが、そんな”絶不調モード”でも勝ってしまうほど、ラヴズオンリーユーの能力が抜けていたということなのだろう。
ただ、決して小さくはない課題もある。
前走ではスタート直後に他馬と接触し、そこからエキサイト。一時、折り合いを欠くシーンもあった。レース後のデムーロ騎手が「乗りやすくはない」とコメントしている通り、2400mの距離延長は決して歓迎とは言えないようだ。
先週の1週前追い切りに跨った際も「前走で(ハミを)噛んでいたので、2400mがちょっと心配」と話している。
「全兄のリアルスティールは皐月賞(G1)で2着したものの、日本ダービー(G1)では4着と着順を落としました。菊花賞(G1)でも2着しましたが、その後は中距離からマイルが主戦場になっています。もう1頭の全兄プロディガルサンも、現在はマイル路線で活躍していますし、血統的にはオークスよりも秋華賞(G1)の方が向いているのかもしれませんね。
あとは気正面に課題のある馬なので、初の関東遠征も気にかかるところ。デムーロ騎手は『レースが流れてリズム良く運べれば、スタミナ自体は大丈夫』と話していますが、馬体重のキープが難しい馬なので、当日の気配には注意したいですね」(同)
ここまで3戦3勝。それもまったく危なげなく連勝を続けているラヴズオンリーユー。血統的なスケールからも、一気に世代の勢力図を塗り替えてもおかしくない大器だが、その反面、意外な脆さもありそうだ。