JRA「ウオッカ産の星」タニノフランケル「道悪良績」重賞初制覇へ……人気する理由
7月7日、福島競馬場で行われる七夕賞(G3、芝2000メートル)に超良血馬タニノフランケル(牡4歳、栗東・角居勝彦厩舎)が出走する。重賞初制覇を飾れるのかどうか探ってみよう。
タニノフランケルの父は14戦無敗(GIレースは10勝)のフランケル、母は日本ダービー(G1、芝2400メートル)などG1を6勝した名牝ウオッカ。タニノフランケルはデビュー前から16冠ベイビーなどと呼ばれ将来を嘱望されていた。しかし、競馬において名馬と名馬の組み合わせから名馬が生まれる保証は何もない。2歳の夏にデビューし、すでに4歳になったが今のところ15戦4勝のオープン馬であり、重賞は未勝利だ。
今年初戦の中山金杯(G3、芝2000メートル)で逃げて3着に好走すると、続く小倉大賞典(G3、芝1800メートル)では2番手からの競馬で2着となり、今年の飛躍が期待された。しかし、G1馬が多数参加した金鯱賞(G2、芝2000メートル)では力不足を露呈して10着に惨敗。前走の鳴尾記念(G3、芝2000メートル)では9頭立ての8着に敗れている。やはり一流馬にはなれそうもない。
しかも、七夕賞ではかなり人気になりそうだ。馬券ファンとしては能力不足でありながら人気になってくれる良血お坊ちゃまなど真っ先に切るのが正解だろう。一方、ウオッカの活躍を目の当たりにした競馬ファンはタニノフランケルに頑張ってほしいという心情も捨て切れない。