JRA「外国人騎手偏重」に苦言。「日本人でG1を」説くオレ流調教師の矜持
14日、函館競馬場で行われた函館記念(G3・芝2000メートル)は、1番人気マイスタイル(牡5歳、栗東・昆貢厩舎)が勝利。逃げて最後の直線を迎えると、2番手につけていた9番人気マイネルファンロンと一騎打ち。一度は交わされるも、再度抜き返したマイスタイルが重賞初制覇を達成した。
レース後、騎乗した田中勝春騎手は、「落ち着いて周回していたし、雰囲気はすごく良かった。他に行く馬もいないと思って、逃げる形」になったといい、最後は「2着馬に早く来られて普通なら苦しくなるところだけど、ブリンカーの効果で気持ちにも余裕があったので、根性で差し返してくれた」と相棒を称える。
そして4年ぶり、節目の50勝目となる重賞勝利について「やっと勝てた」と話し、「去年、この馬を昆先生から頼まれた時に『一緒に重賞を勝ちたい』と言われていた。やっと結果を出せてよかった」と昆調教師らに感謝しつつ、満面の笑みを浮かべた。
田中勝騎手は2007年に自己最多の年間108勝を挙げたものの、外国人騎手の台頭もあり、近年は乗り鞍も減少。その影響から過去3年は25勝以下と成績が低迷していた。その田中勝騎手にマイスタイルを託した昆調教師は「乗れる騎手なのに、乗せてもらえないのはかわいそう」と語り、さらに「俺は日本の騎手でG1も取ってきている」と外国人騎手が偏重される競馬界に置いて、日本人騎手たちの手腕を評価していると明かした。