JRA新馬「米国三冠の血」が鮮烈デビュー!? ディープ、オルフェ有力馬続々
今週もクラシックを意識しているだろう素質馬たちが次々と出陣を予定している。デビューする若駒たちを一部紹介していこう。
9月14日(日)中山競馬場第5R 2歳新馬(芝1800メートル)
本命視されているのは、M.デムーロ騎手のアブルハウル(牡2歳、栗東・池江泰寿厩舎)。
父は米国競馬の三冠レースを制覇後、さらにブリーダーズカップクラシックまで優勝して、史上唯一グランドスラムを達成したアメリカンファラオ。母はQエリザベス二世チャレンジC(ダG1)などを勝ったキトゥンズダンプリングス、母父はキトゥンズジョイだ。サンデーレーシングで、1口125万円で40口募集された。
1週前追い切りは坂路で一杯に追われて4F52秒2、ラスト11秒9と好時計を記録した。1週前でしっかり追われ、さらに輸送を控えているため、デムーロ騎手を背に行われた最終追い切りは調整程度。それでも4F53秒9、ラスト12秒8をマークしている。
池江調教師は「血統的にはダートだけど、動きが軽くて柔軟性がある」とその素質を高く評価しているようだ。アメリカ競馬史にその名を残したアメリカンファラオの産駒は、日本でどんな走りを見せるのだろうか?
対抗はサクラジマテソーロ(牡2歳、美浦・田中博康厩舎)だ。
父ディープインパクト、母はJRA3勝のステラマドレード、母父はフォーティナイナーという血統を持つ。半兄に中長距離で活躍した後に障害に転向したマドリードカフェ、半姉にJRAで4勝をあげたジュエルメーカーがいる。
世界的良血にどこまで食い下がれるか?
9月16日(日)中山競馬場第5R 2歳新馬(芝1600メートル)
ミアマンテ(牝2歳、美浦・木村哲也厩舎)に熱視線が注がれている。
父キングカメハメハ、母はデビュターントS(ダ米G1)などを勝ったミスエーニョ、母父はプルピットという血統。半姉にファンタジーS(G3)を勝ち、その年の朝日杯FS(G1)で1番人気に支持され、4着に入ったミスエルテがいる。
410キロ台と馬体は小柄だが、最終追い切りでは坂路を馬なりで4F54秒7、ラスト12秒7で駆け抜けるなど、ダイナミックな走りを見せた。
半姉が4頭いるが、内3頭は2歳時に勝ち上がりを決めている。姉に続いてクラシック戦線に名乗りを上げられるか?
ここでのライバルはアコルドエール(牡2歳、美浦・中川公成厩舎)だろう。
父オルフェーヴル、母フォルテピアノ、母父フレンチデピュティという血統を持つ。曾祖母はクラフテイワイフであるため、近親にはG1・2勝のカンパニー、2011年の天皇賞・秋(G1)勝ち馬トーセンジョーダンがいる。
デビュー戦Vを狙うのは当然だ。鞍上は川田将雅騎手を予定している。