JRA殿堂馬タイキシャトル鬣「窃盗」「メルカリ出品」に牧場から怒り……テイエムオペラオー、オグリキャップ同様被害に、崩れ行くファンとの信頼関係
15日、引退した競走馬を管理する北海道ヴェルサイユファームで、無断で管理馬の鬣(たてがみ)が切られたことが発覚した。ヴェルサイユファームやNPO法人の引退馬協会の公式Twitterで詳細が発表されており、ネット上で大きな話題となっている。
被害が確認されているのは、フランスのジャック・ル・マロワ賞(G1)などG1・5勝でJRAの殿堂入りを果たしたタイキシャトルと、ジャパンC(G1)などG1・2勝のローズキングダム。いずれも昨日の放牧時に鬣を切られた可能性が高いという。
幸い、現在のところ両馬に他の異常は確認されていないようだが、功労馬を襲った心無い行為に多くのファン、関係者がショックを受けているようだ。
「実は、以前にもタイキシャトルが狙われた可能性が確認されており、先日フリマアプリの『メルカリ』でタイキシャトルの鬣が出品されていたそうです。引退馬協会によると、時期的に今回のものではないようですが、当時からヴェルサイユファームが鬣を提供した事実はないとのこと。
当時の物が、もし本物だとすれば、今回盗まれた鬣もオークションやフリーマーケットに出品される可能性もありそうです。いずれにせよ、牧場関係者には小さくない動揺が広まっています」(競馬記者)
単純に、現役時代に応援していた名馬の鬣を盗むのなら、行き過ぎたファンの行為として酌量の余地はなくとも、まだ理解できる部分がある。だが、自身の金銭的利益のために有名競走馬の身体の一部を搾取するという行為は、極めて自己中心的で卑劣な行為と述べざるを得ない。
ヴェルサイユファームは、すでに警察へ被害届を提出しており、牧場周辺地域をパトカーが巡回する事態に発展しているという。今回のような牧場の管理する競走馬の一部を傷付ける行為は、れっきとした器物損壊だ。
ただ、こういった事態は昨今、特別珍しいものでもないというから驚きだ。