【徹底考察】セントウルS(G2) ダンスディレクター「ビッグアーサーとの『直接対決』過去2戦を徹底比較!雌雄を決する『3つ』のポイント」
『考察』
新スプリント王のビッグアーサーにとって、間違いなく最大の懸念となっているのが、このダンスディレクターの存在だ。
昨年暮れの阪神C(G2)で初めて激突した両馬だが、その時はダンスディレクターが2着でビッグアーサーが3着。G1出走に向けて賞金を加算したかった当時のビッグアーサーにとって痛恨の敗戦となっている。
なお、ビッグアーサーを後ろから差したのは、今なおこのダンスディレクターだけである。
続くシルクロードS(G3)では、逆にビッグアーサーが後方からの競馬を試みるも末脚不発で5着に敗戦。対称的に好位から競馬したダンスディレクターが重賞初勝利を飾っている。
だが、その後はダンスディレクターが左前脚の深管を痛めて高松宮記念(G1)出走を自重。逆に相次ぐ敗戦で出走が危ぶまれていたビッグアーサーが出走を決めると、見事に勝利して新スプリント王の座に輝いた。
こういった面も含めてまさに「因縁の対決」だが、両雄の直接対決の結果は下記の通りだ。
阪神C(G2)
1枠1番ビッグアーサー 4‐4 上がり3ハロン34.6秒(メンバー7位)
8枠15番ダンスディレクター 11-11 上がり3ハロン34.2秒(メンバー最速)
→結果
2着ダンスディレクター
3着ビッグアーサー 0.2秒差
シルクロードS(G3)
8枠16番ビッグアーサー 9-10 上がり3ハロン33.4秒(メンバー3位)
1枠1番ダンスディレクター 5-3 上がり3ハロン33.3秒(メンバー2位)
→結果
1着ダンスディレクター
5着ビッグアーサー 0.6秒差
1戦目の阪神Cが今回と同じ阪神競馬場で、2戦目のシルクロードSが今回と同じ1200m。2戦とも稍重(シルクロードSは良馬場に近い)で行なわれ、斤量は2戦とも両馬57㎏だった。また、枠順に関してもまるで入れ替わるように、ある意味平等に分かれている。
これだけを見ても、今回の舞台でダンスディレクターがビッグアーサーを再び退ける可能性が十分にあることがうかがえる。ましてや、今回はダンスディレクターの56㎏に対して、ビッグアーサーは58㎏。短距離戦で牝馬や3歳馬の活躍が目立つのは斤量が軽いからであり、この差は特に大きい。