武豊「JRA・G1完全制覇」に今年も黄色信号!? お手馬には2歳重賞勝ち馬なし

 先日、デイリー杯2歳S(G2)をレッドベルジュールで快勝した武豊騎手。同馬の次走が朝日杯FS(G1)に決まったため、このままJRA・G1完全制覇の大記録へ突き進むかと思いきや、そううまくはいかないようだ。

 武豊騎手は自身のHPの日記を更新。そこでL.デットーリ騎手の代打での騎乗だったことを改めて明かし、「馬場が荒れている内ラチ沿いにコースを選びましたが、上がり最速の脚を使っての快勝ですから、馬が強かったです」とレースを振り返った。だが、「次は朝日杯2歳Sだそうで、ボクにとってはノドから手が出そうなほどほしいタイトルですが、そもそも代打騎乗でしたから、そこは出番がなさそうです」と、この1戦限りの騎乗であることをほのめかしている。

 武豊騎手はヤマニンアンプリメでJBCレディスクラシック(G1)を優勝。この勝利でJBC完全制覇を達成すると同時に、かしわ記念、帝王賞、ジャパンダートダービー、南部杯、JBC開催3競走、全日本2歳優駿、東京大賞典(いずれもG1)からなる、指定交流競走をすべて勝った史上唯一の騎手となった。

 その後、自身のHPの日記で、この偉業を振り返りつつ、「忘れられているかもしれないので強調しておきますが、あと朝日杯FSとホープフルSを勝てば、日本のG1を完全制覇となります」と次なる目標を見据えていたのだが……。

「昨年、武豊騎手はファンタジストで挑んだものの、4着に終わり、G1完全制覇に王手を駆けることができませんでした。前身である朝日杯3歳S時代に94年のスキーキャプテンなどで3回、01年に行われた名称変更後は15年のエアスピネル、と4度も2着があるものの未勝利に終わっています。朝日杯FSは、武豊騎手にとって完全制覇を達成するための最大の鬼門となっているんです。

 今年も武豊騎手は挑戦するでしょうが、札幌2歳S(G3)2着だったサトノゴールド、小倉2歳S(G3)3着のラウダシオンなどはいるものの、まだ現時点で2歳重賞を勝ったお手馬をはいません。完全制覇に近づくためにも、デイリー杯2歳Sを勝ったレッドベルジュールを手放したくない気持ちは痛いほどわかります」(競馬誌ライター)

 ただデットーリ騎手は12月1日で帰国。朝日杯FSが開催される15日には日本から離れているため、まだチャンスが0になっているわけではない。今回の内容を陣営が評価するならば、朝日杯FSで武豊騎手に騎乗依頼を出すことも十分ありえるのではないだろうか?

 果たして武豊騎手はどの馬で朝日杯FSに挑むことになるのだろう。今年こそ、完全制覇にリーチをかけてもらいたいものなのだが……。

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