【チャンピオンズC(G1)展望】武豊インティVS怪物クリソベリル! 新旧ダート王に世界の名手がコラボレーション!
もう1頭の古馬大将格が、ダートG1の常連ゴールドドリーム(牡6歳、栗東・平田修厩舎)だ。
近年のダートG1といえば、この馬。2017年に最優秀ダートホースに選出されたゴールドドリームだが、あれから2年、今年もかしわ記念を勝つなど、毎年G1勝利を積み上げてきた。特に2017年にこのレースを勝ってからは、G1で8連続連対と安定感抜群だ。
ただ、連続連対も前走の南部杯(G1)で3着に敗れてストップ。それも先着を許したのがサンライズノヴァ、アルクトスと格下の馬たちだった。タフに走り続けて今年で6歳、能力の維持をどう見るかがポイントになりそうだ。鞍上は主戦のC.ルメール騎手。
このままでは終われない。春のダート王インティ(牡5歳、栗東・野中賢二厩舎)が巻き返しに燃えている。
2017年の初勝利から、今年のフェブラリーSまで怒涛の7連勝でダート界の頂点に上り詰めたインティ。しかし、王者として挑んだ3走前のかしわ記念でゴールドドリームの急襲を許し、連勝がストップ。3走前の帝王賞でも1番人気に推されたものの6着と精彩を欠いている。
最大の問題は4コーナーで不利があり、15着に大敗した前走のみやこSだ。レース後、主戦・武豊騎手の代役を担った川田騎手から「変な競馬になって申し訳ありません」と謝罪されるほど痛恨の大敗……。今回は主戦騎手に戻っての仕切り直しとなるが、どこまで巻き返えせるか。
そのみやこSで復調のきっかけを掴んだのが、昨年の2着馬ウェスタールンド(セン7歳、栗東・佐々木晶三厩舎)だ。
2017年に芝からダートに転向し、昨年9月のシリウスSの2着で重賞初連対を飾った遅咲き。しかし、初のG1挑戦となった昨年のチャンピオンズCで、いきなり2着と存在感を見せつけた。前走は約半年ぶりの競馬となったが、後方から一気にまくって3着。昨年のリベンジを誓う舞台を前に調子を上げてきた印象だ。鞍上のC.スミヨン騎手の存在も頼もしい。
他にもR.ムーア騎手とコンビを組むサトノティターン、O.マーフィー騎手のタイムフライヤー、M.デムーロ騎手のワイドファラオなど、伏兵陣にも要注意の外国人騎手が騎乗している。
果たして、今年のダート界を制するのは若き王者か、それとも古馬が高い壁となるか――。注目のチャンピオンズCは12月1日(日)の15時30分に発走予定だ。