【阪神JF(G1)展望】「超大物」リアアメリアVS「異次元の末脚」ウーマンズハート! アーモンドアイ、リスグラシューに続く女王誕生へ
8日に阪神競馬場で行われる2歳女王決定戦・阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)。
直線が長く、力通りに決まりやすい阪神外回りコースで行われるようになって以降は、このレースの優勝馬が、そのまま翌年の桜花賞(G1)まで戦線をリードしていくことになる傾向だ。それだけに年々重要度も高まっている。
今年の主役は無敗のリアアメリア(牝2歳、栗東・中内田充正厩舎)だろう。
6月にすっかり出世レースとして定着した阪神開幕週の新馬戦で、後続を8馬身突き放す衝撃的なデビュー戦となったリアアメリア。前走のアルテミスS(G3)でも、最後方から“異次元”の末脚で、先に抜け出したサンクテュエールを難なく捉え、あっさりと重賞制覇を飾っている。
栗東のCウッドで行われた1週前追い切りでは、主戦の川田将雅騎手を背に5ハロン65.2秒。単走ながら、ラスト1ハロンは11.4秒とさすがのキレを見せた。この動きに陣営も「時計は予定通り。コントロールがきいて、直線に向いての反応も良かった」と合格点。
近年はアーモンドアイや、リスグラシューに代表されるように牝馬が強い時代。ここからまた一頭、未来の競馬界を担うだけのスターが誕生するか。
そんな超大物から金星を狙う筆頭候補が、新潟の覇者ウーマンズハート(牝2歳、栗東・西浦勝一厩舎)だ。
末脚自慢のリアアメリアだが、こちらも末脚の切れでは負けていない。
8月の新潟で迎えたデビュー戦を上がり3ハロン32.0秒で差し切ったウーマンズハートは、返す刀で前走の新潟2歳S(G3)も32.8秒の鬼脚で差し切り勝ち。2着に破ったペールエールは、その後のデイリー杯2歳S(G2)でも3着に善戦。上がりの出やすい新潟とはいえ、末脚の切れは世代トップクラスだ。
栗東のCウッドで行われた1週前追い切りでは、6ハロン82.9秒、ラスト12.1秒。レース間隔が空いていることを感じさせない好時計だった。
これには西浦勝一調教師も「いい動き」と成長を実感。「ここを目標にしてきた」と仕上がりに抜かりはなさそうだ。トップジョッキーの多くが香港国際競走へ遠征している中、W.ビュイック騎手を確保できたことも大きい。