香港マイル(G1)インディチャンプ「海外評価」急上昇! 地元の英雄「ビューティージェネレーションでも勝てるかどうか」
「ジョッキークラブマイルは、勝ったワイククを始め、ライバルとは2.5kg差ありましたが『それくらいなら問題ないだろう』というのが大方の見解でした。しかし、結果は勝ち馬から3/4+1馬身差の3着。
陣営は『どんなチャンピオンホースでも斤量が重ければ負けることはある』と強気な姿勢を崩していませんが、現地も含めたメディアは『全盛期は過ぎたか?』という論調ですね。とはいえ、本番は今週の香港マイル。各馬との斤量差も戻りますし、王者らしい走りを期待したいところです」(競馬記者)
一方、地元王者の“絶対性”に陰りがあるといわれている以上、逆転のアジアマイル王の期待が最も高まっている1頭が、日本の統一王者インディチャンプだ。
もう“フロック”とは言わせない。今年の安田記念(G1)でマイル界の頂点に立った際は、アーモンドアイとダノンプレミアムの人気馬2頭が揃って不利を受けるなど、むしろそちらの方がクローズアップされた。
しかし、今秋のマイルCS(G1)では、先に抜け出したダノンプレミアムをゴール前できっちり差し切っての勝利。課題と言われた右回りを克服、そして何よりも正攻法の競馬で実力を見せつけての春秋統一王者だけに、インディチャンプが日本のマイル界で頭一つ抜けた存在であることは誰もが認めるところだ。
欧州の大手ブックメーカーなどでは、今年の香港マイルにおいてインディチャンプは、ビューティージェネレーションとほぼ互角のオッズ。対抗1番手であることはもちろん、逆転を含めた「2強」という評価だ。
ビューティージェネレーションを管理するJ.ムーア調教師も「この馬が100%順調なら、ビューティージェネレーションでも勝てるかどうかは分からない」とインディチャンプに最大限の警戒を示している。
「新パートナーとしてD.レーン騎手を確保できたことも大きいですが、それ以上に3番枠を引けたことがプラスですね。
現地の芝コースで行われた最終追い切りでは、スタンドの方を向いて物見しながら走るシーンも。陣営も『スタンドを気にしてササったみたい』と話していましたが、だからこそ内々で競馬できる3番枠は大きいと思います。追い切りの鞍上もレーン騎手でしたし、その辺りを意識してのレースになると思います」(同)
インディチャンプにとって、ビューティージェネレーションを破って香港マイルを勝てば、名実ともに「アジアのマイル王」といえるはずだ。日本馬にとって2015年のモーリス以来、4年ぶりの制覇に期待が高まっている。