JRA有馬記念アーモンドアイは「なぜ」敗れたのか。細かな要因より痛かったルメールの「おごり」?
22日の有馬記念(G1)は、2番人気リスグラシューが5馬身差をつける圧勝。現役最強の座を奪取し、引退の花道を飾った。
一方、ファン投票1位、単勝1.5倍の1番人気に支持されたアーモンドアイ(牝4 美浦・国枝栄厩舎)は、直線で手ごたえを失い9着。思わぬ惨敗を喫している。
昨年のG1競走4勝、今年のドバイ、天皇賞・秋も圧勝し、実績は間違いなくNo.1。今回の人気も当然といえるだろう。しかしこの有馬記念で、初めて掲示板を外すという結果に終わった。
大きな不利があったわけではない。序盤からアエロリットが軽快な逃げを打ち1000m58.5秒のハイペースになったが、アーモンドアイは中団やや後ろ目と悪くないポジションだった。ただ、一周目の正面スタンド前で「アクシデント」はあったようだ。
「『最初のスタンドでスイッチが入った』とレース後、C.ルメール騎手が語っているように、ややかかっている印象はありましたね。全体的にリズムが悪く『冷静に走れなかった』と述懐しています。天皇賞のレースぶりを考えれば人気を集めるのは当たり前のこと。多くのファンにとっても残念な結果となってしまいましたね」(競馬紙記者)
リスグラシューに完全にお株を奪われる格好となったアーモンドアイ。ルメール騎手の無念もいかばかりか……。
ただ、そのルメール騎手の「おごり」があったのではないか、と指摘する関係者もいる。
「3コーナー。後方待機馬の中で、アーモンドアイが最初に前を捉えに動きました。これは、前を行くアエロリットがなかなか垂れなかったというのもあるでしょうし、『どこで動いても勝てる』というルメール騎手の自信の表れにも見えました。結果、アーモンドアイを追いかける形で他馬も動き、後半もタフな流れになったように思われます。
ただ、緩まないレースの中、3コーナー時点で動いたという点は、焦りというべきかやはり失敗だったといえるでしょう。アーモンドアイを誰よりも知り、信頼するルメール騎手ですが、今回は無理な動きをしたようにも思います。『それでもアーモンドアイなら勝てる』と思い込んでいた部分もありそうです」(関係者)
「今まで乗った馬で一番強い」
「どんな展開でも大丈夫」
レース前、アーモンドアイについてこう語っていたルメール騎手。馬同様、今回はルメール騎手の「イレコミ」も強かったのだろうか。