JRA武豊に「冷酷ジャッジ」要求!? 日経新春杯(G2)レッドジェニアル主戦・酒井学乗り替わりは内容ではなく……
19日に京都競馬場で開催される日経新春杯(G2)は、出走馬たちにとって2020年を占う一戦となる。
特に前年にクラシックを戦い抜いた明け4歳馬たちにとっては、今後出走するレースの格や路線を決める試金石。それだけに、将来が嘱望される素質馬の出走も少なくない。
「この馬のことを冷静に、“冷酷”にジャッジしてもらいたい――」
『スポーツ報知』のインタビューにそう応じたのは、1番人気が予想されるレッドジェニアルの高橋義忠調教師だ。詳細は記事を読んでいただきたいが、今回主戦の酒井学騎手から武豊騎手へ乗り替わりとなったのは、決して騎乗内容に不満があったからではないという。
「気性面に課題を抱えるレッドジェニアルは厩舎で装鞍しています。ただ、その際に酒井騎手の体重が軽いこともあって、鞍の重さが10kg以上になるとか。それを乗せたままレースに向かうので、陣営からすれば当然、レース前の消耗が気になります。
それが武豊騎手に替わって、つまりは鞍が軽くなってどれくらい影響があるのか。春の大きなレースを見据えて、その辺りを検証しておきたいようです」(競馬記者)
京都の中長距離といえば、何と言っても「平成の盾男」で鳴らした武豊騎手だ。
ここ5年の年間成績で、京都の芝2400m以上の3着以内率が50%を切ったのは、わずか1度。過去10年でも3度だけと相性は抜群。レッドジェニアルが6着に敗れた昨年の菊花賞(G1)で、ワールドプレミアを1着に導いたことは記憶に新しい。
「この馬の場合、昨春の京都新聞杯(G2)で後のダービー馬ロジャーバローズを破ったことが有名ですが、当時は高橋調教師も『上手く行った部分もあった』と振り返っている通り、ハマった感がある競馬でした。
それより評価したいのが、秋の神戸新聞杯(G2)。結果は4着でしたが、前を走っていたのはサートゥルナーリアに、ヴェロックスとワールドプレミア。超スローペースからの瞬発力勝負は、この馬にとって分が悪い競馬でした。5着に負かしたユニコーンライオンが年明けの3勝クラスでハナ差の2着と、非常に内容のあるレースだったと思います」(同)
陣営も神戸新聞杯や、中団からの競馬で6着に敗れた菊花賞の内容を見て「スタミナを生かす形がいい」と判断したようだ。今回は得意の京都の下り坂を活かして、積極的な競馬を試みるか。
ここ10年で7勝と、4歳馬が圧倒的な実績を残している日経新春杯。昨年の勝ち馬グローリーヴェイズは、12月の香港ヴァーズでG1に出世した。今年はレッドジェニアルが、レジェンド武豊に導かれて大きく飛躍する。