JRAサートゥルナーリア「ローテ発表」懸念の左回りで……
27日、「2019年度JRA賞」の授賞式が行われ、各部門を受賞した関係者が出席。受賞した陣営の代表が次々に登壇し、喜びのコメントを寄せつつ、次走の予定などを明かした。そんな中、最優秀3歳牡馬に選出されたサートゥルナーリア(牡4歳、栗東・角居勝彦厩舎)のローテーションが話題になっている。
登壇したキャロットファームの秋田博章代表は、「ちょっとまだナーバスなところがあり、東京で2回とも結果を残せなかったのですが、有馬での2着が評価されて大変嬉しいです」と愛馬の活躍を喜んだ。
そして今後については、金鯱賞(3月15日、G2、芝2000m)から始動し、大阪杯(4月5日、G1、芝2000m)と香港のクイーンエリザベス2世C(4月26日、G1、芝2000m)の両睨みだと説明。秋以降は、凱旋門賞出走には否定的だったものの、「種牡馬としての価値を高めたい」と語り、「南半球では種牡馬の価値が高まらない。そう考えると米国かな」と米国遠征をほのめかしている。
「春は大阪杯か香港が目標とあって、サートゥルナーリアは中距離を得意とするJRA所属馬のメインストリームを進むみたいですね。ただ始動戦を金鯱賞に設定しているのが少し気にかかります。昨年はアルアイン、ペルシアンナイト、エアウィンザーらが金鯱賞をステップに大阪杯へ。そしてアルアインが優勝を果たしました。
そのため理にかなっているように見えますが、サートゥルナーリアはあまり使い詰めが出来ないタイプ。中2週でG1に出走して本来の力が出せるのかには疑問が残ります。本当はQE2世が本命ですが、ノーザンファーム生産馬の使い分けを考慮したため、このような言い方になったのかもしれません。
また昨年、サートゥルナーリアは右回りで真価を発揮しています。あえて不得手な左回りの中京競馬場に出走するのも不可解です。秋田社長が『東京で2回とも結果を残せなかった』と無念そうに語ったこともあり、まずはここで不得意なイメージを払拭。そしてこれから先には左回りのG1でも結果を出し、種牡馬としてもネガティブな要素を少しでも取り除きたいという希望があるからなのかもしれませんが……」(競馬誌ライター)
昨年はクラシックで主役の1頭となり、年末の有馬記念(G1)でも2着に入るなど結果を出したサートゥルナーリア。今年は国内の一線級だけではなく、さらには海外の強豪たちと互角以上のレースを展開し、その名を世界に轟かせるような活躍を期待したい。